後方羊蹄山と書いて「しりべし」と読むことは殆ど無くなりました。山頂の標識も羊蹄山(ようていざん)とだけ書かれています。僅かに支庁名に後志と書いて「しりべし」と読むことに名残があります。命名は松浦武四郎です。
尻別川の源流にある山ですが、アイヌ語ではマッネシリ(女山)と呼ばれていました。対する男山は尻別岳(ピンネシリ)です。川の源頭にあるのでシリベシ山と呼ばれるようになったわけではありません。
日本各地に富士と呼ばれる山が多く、利尻富士、津軽富士、南部富士、薩摩富士などありますが、標高の高さと成層火山らしいのびのびとした長い稜線を平野部に引いている山の第一は羊蹄山でしょう。
本家の富士山を始め、岩木山、岩手山、羊蹄山、開聞岳など多数の富士と呼ばれる山の周りを一周したことがありますが、360度どこから見ても著しい姿の違いを感じさせないのが本家の富士山と羊蹄山でした。円錐形では開聞岳が最も素直な三角形をしていますが、惜しくも標高が足りません。
国土地理院の1/25000の地図を見ても、羊蹄山は山頂に円形の噴火口があって若干標高が下がっていて、その周りを同心円で等高線が描かれています。
羊蹄山は本家の富士山と同様に、登山の対象としては単調な山です。
山裾の森林地帯から登り始めるので、森林限界を越える中腹までは全く展望はありません。山頂は御鉢巡りと同じように、噴火口の外縁を一周できるように道が付けられています。
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