旭岳は北海道の最高峰で、表大雪の盟主です。
登山口の旭岳温泉は、以前は勇駒別温泉と呼ばれていました。1982年(昭和57年)に改名されたそうです。
この旭岳温泉から旭岳を経て、北海道第二の高峰の北鎮岳に登ってから裾合平を下って旭岳温泉に戻るコースを取りました。このルートは姿見ノ池までロープウェーを利用すれば誰でも手軽に歩けるのですが、ロープウェーを使うと歩く距離が短くなり、歩いた気がしなくなるので、今回は天女ヶ原の登山道を上りも下りも歩きました。
旭岳の頂の西に地獄谷と呼ばれる爆裂孔があって、今でも盛んに噴煙を上げています。
地獄谷の爆発の前の旭岳の姿を再現した図が裾合平にあるのですが、それを見ると、旭岳は富士山型の成層火山で山頂は今よりも遙かに高いものでした。
国土地理院の1/25000の地図の旭岳をみると、東がわは同心円の等高線がみられますが、西がわは欠けています。欠けている部分が噴火で吹き飛ばされている訳です。噴火前の山頂は明らかに、現在よりも西がわにあって、標高も数百メートル高かったことが分かります。
旭岳から御鉢平にかかると、左手に熊ヶ岳の噴火口跡が見られます。右手には残雪がまだあって、雪解け水が旭岳テント場の飲料水として利用されています。
国土地理院の1/25000の地図の大雪山にはカッコでヌタプカウシペとアイヌ名が書かれています。
これは「nutap-ka-ush-pe(川の湾曲部の上にいつもある山、ないし、高い湿原のその上にある山)」です。