地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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野辺地登山口 | 08時03分 | ||
赤岳 | 10時54分 | 171分 | 2時間51分 |
赤岳と横岳の鞍部の分岐 | 11時37分 | 43分 | 43分 |
野辺地登山口 | 13時48分 | 131分 | 2時間11分 |
一日の歩行時間 |
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5時間45分 |
日付:2010/09/26 |
八ヶ岳という山は首都圏から手軽に登れる3000m近い標高の山で大変に人気の高い山だと聞いていたのですが、野辺地の登山口の駐車場に着いてみると、車が一台も止まっていません。
八ヶ岳に登るのは今回が初めてなので、東京から距離の近い山梨県側の登山口が主に利用されていると思い違いをしていました。
人気のない野辺地の登山口から防火線の頭を最初の目印にして登り始めます。
防火線の頭とはうまく名付けました
山火事の延焼を防止するために、尾根の上に幅10m以上の防火線を取った稜線が、そのまま登山道となっています。防火線とは樹木を伐採して燃える木そのものを無くして、山火事が広がるのを防ぐためのものです。
防火線の頭を越えてしばらく登って行くと、小天狗に至り、ここで清里からの道と合流します。ここから先が県境尾根の道です。
県境尾根に入ると、ちらほらと下山をしてくる登山者とすれ違う様になりました。
午前中に下山をしてくるので、おそらく山頂付近の小屋に泊まった人でしょう。北海道の山を歩いていると、人と出会う方が珍しい位なのですが、内地の山を歩く様になってからは人がいるのが当たり前となりました。人とすれ違わない八ヶ岳の登山道だったので少し不安があったのですが、下山をしてくる人とすれ違えたのでほっと安心をしました。
人が多いと文句を言うくせに、全く人気がないと不安になるのだから、人間というものはわがままなものです。
小天狗は樹木で覆われている岩峰で眺望はありませんが、小天狗の先の尾根道は、時折樹木が途切れて正面に赤岳の円錐形の山頂と岸壁が見えます。まさかあの岸壁は上らないだろうと、このときはたかをくくっていました。
シラビソかオオシラビソと思われる針葉樹の林が尾根を覆っています。広葉樹と違って日があまり差し込まない林です。
高度が高くなるにつれ、雲が湧いてきて視界を隠します。山頂下の分岐にたどり着いたときには、赤岳の頂は雲の中にあり見えなくなっていました。
高をくくっていた岸壁でしたが、登る事になりました。
垂直に近い岸壁に、鉄のハシゴがかけられています。手がかり足がかりがあれば、どうと言うことのない岩場でしたが、標高差が大きく、登り終えるのに時間がかかったのには参りました。
ここまでわずかの人にしか出会わなかったのですが、赤岳山頂には人があふれていて、わたしを驚かせました。
人人人で狭い赤岳山頂でわたしが休憩する場所を見つけるのも苦労します。どこからこれだけの人数が登ってきたのだろうかと、不思議になります。救いだったのは、わめく様に喋る人が皆無で、喧噪と言うほどのうるささが無かった事です。
赤岳の山頂は眺望に優れていました。
雲が晴れたわけではないのですが、雲の切れ間から、南には富士山、西には中央アルプスと北アルプス。北には横岳から蓼科山に続く連嶺が見えます。
山に詳しければ、もっと他の山も指呼できたでしょう。
下山に往路と全く同じ道を通るのもおもしろみがないので、赤岳頂上小屋のある横岳との鞍部に下ってから県境尾根にかかりました。
のんびりと「登山道を歩いていた」ら、赤岳展望小屋の人間が「邪魔だどけ」(ママ)とわたしに怒鳴りつけました。見ると、上空にヘリコプターが飛んでいて、荷物を下ろすようです。一般往来の登山道を歩いている人間を怒鳴りつけ、ヘリの荷物を下ろすとは安全性もヘチマもありません。常識の全く感じられない人間です。そんな人間が勤務しているのが赤岳展望小屋です。
せっかく、赤岳の眺望でよい気持ちでいたのが、このつまらない人間のおかげで、悪くなってしまいました。
下山では、結構登山者とすれ違いました。
高校生らしいグループが、先生に引率されて登ってきます。時間的に日帰りは無理なので、山頂付近の小屋に泊まるのでしょう。
しかし、見たところ、赤岳山頂下の岸壁を上るのには、技量と経験が不足している様に見えます。
単独登山なら、自分の判断で、無理と分かれば引き返せるのですが、グループ登山ではそうもいかない様で、苦労をしていて、気の毒です。
午後1時過ぎに下山して、時間が思っていたよりも早かったので、野辺地駅や周辺を見て回りました。