地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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十六の沢 | 06時16分 | ||
小天狗 | 08時23分 | 127分 | 2時間7分 |
前天狗 | 09時12分 | 49分 | 49分 |
天狗平 | 09時39分 | 27分 | 27分 |
ニペソツ山 | 10時59分 | 80分 | 1時間20分 |
十六の沢 | 15時08分 | 249分 | 4時間9分 |
一日の歩行時間 |
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8時間52分 |
日付:2007/07/07 |
6時過ぎに十六の沢の登山口に着いたら、駐車スペースは一杯でした。
行止でUターンをして、車が止められそうなスペースを探します。幸い、数十メートル先の路肩に止められました。
登山口には使えるのかどうか、朽ちかけたトイレが設置していあります。
水は十六の沢から汲んで持ちます。
このとき、水を入れたペットボトルを1つ持ち忘れてしまい、後々水不足に悩まされました。
天気は晴天です。
十六の沢かかる丸木橋を渡ると、すぐに尾根の登りとなります。
トドマツとエゾマツに覆われた尾根道は薄暗いです。下草はチシマザサでした。
標高が上がってくると、樹木の数が少なくなり、丈も低くなります。
おかげで、太陽の光が差し込んできて、明るくなりました。樹相も針葉樹からダケカンバに徐々に変わってきていました。
明るい尾根道には、ウコンウツギの淡黄色の花や、小さな白い花を丸く固めたようなイソツツジの花が見られます。
前天狗のテント場の手前にちょっとした岩場があります。登山ガイドには書かれていないものでした。
岩の前で越えられずに躊躇している登山者が居ます。
岩を手で抱えるように左に巻いて通る道でした。
テント場の辺りは湿地らしく、エゾコザクラソウのピンク色の花とチングルマの白地に黄色の花が見られました。
この辺りは、花の多いところで、他にもアオノツガザクラやエゾツガザクラなどの群生が見られます。
お花畑を過ぎるとハイマツ帯に入ります。
視界が開け、周囲の山の遠望が聞きます。
ハイマツのあいだの岩がごろごろしているゴーロにかかると、道が直角に曲がります。「ニペソツ山」と書かれた指導標が立っていなければ、登りか下りで道を間違えるかもしれません。
ハイマツと道の境の日の当たる箇所には、コケモモとイワヒゲとイワウメが花を咲かせています。
岩の斜面を登り詰めると平らなピークに出ます。
ピークに登ると、先にニペソツ山のとがった頂が見えます。標高2012mもあるニペソツ山の山頂にしては歯ごたえがなかったとピークに立つ前に思ったのですが、その先に長い尾根道と鋭い三角錐を見たときには、まだあそこまで歩くのかといささかがっかりしました。
ここが前天狗で、杉沢と書かれた指導標が立っています。幌加温泉からの登山道との出合です。
携帯トイレを使うためのブースが設置されています。
ニペソツ山の前の岩峰が天狗岳です。
前天狗から天狗岳までは、一度鞍部に下ってから登り返します。鞍部にはエゾノハクサンイチゲとキバナシャクナゲの群生がありますが、どちらの花も散りかけていて、シーズンは終わっていました。
天狗岳のピークは登らずに、その下の天狗平の平坦部分を通過します。
天狗平の先にピークは巻いて進む岩峰があり、その先からヤセ尾根です。
岩峰の巻道を進むにつて、岩峰に隠れていたニペソツ山の山裾が全貌を見せるようになります。
ニペソツ山につながっているヤセ尾根には性悪なところはなく、岩場もありません。
誰でも足だけで歩ける道ですが、道が欠落している箇所もあって、集中力は必要です。
ぐっと鞍部まで下ると、ニペソツ山が覆い被さってくるような印象を受けます。
山頂北から東がわは岸壁なので、道は北から西に巻いて頂上に達しています。
山頂は狭いですが、抜群の眺望が得られます。
西には御鉢平から高根ヶ原、トムラウシ山までの稜線。その置くにはオプタケシケ山から十勝岳、富良野岳の連嶺が見えます。
北は石狩連峰、南はウペペサンケ山、東は西クマネシリ山があります。
ここまで水を大事に大事に飲んできて、500mlのペットボトルの1/3しか飲まないで過ごしましたが、のどの奥はかなり乾いてきました。
頂上で他の登山者がグレープフルーツの皮をむき始めたときは、柑橘系の香りに刺激されて、口の中に酸っぱい感覚が広がりました。
下山の途中で残雪をペットボトルに詰め、融かしながら飲んで下りましたが、日陰のない岩稜を晴れた日に往復するので、登山口にたどり着く前に水が無くなってしまいました。
前天狗から十六の沢までの階段のような下り道では、休憩も取らずに駆け下りました。