秋の谷川岳をのんびり歩くつもりだったのですが、台風並みの低気圧が通過したために、茂倉岳避難小屋で丸1日の停滞をすることとなってしまいました。
登山の紀行文で、ときおり悪天候のための停滞の話を読んでいましたが、自分が実際に体験するのは初めてで、これほど暇で無駄なものは無いと実感しました。
八高線の始発を使うと、八王子から水上駅まではスムースに列車が接続します。
午前4:45の高麗川行きの電車に乗ると、高麗川駅で高崎行きのディーゼル車に乗り換え、高崎駅で水上行きの電車に乗り換えられます。
水上温泉には武尊岳の方から何度か下ってきたことがあって、国道に沿った大きな温泉街というイメージがあったのですが、水上駅は小さな駅で、駅前の商店街も、土産物屋が数軒並んでいるだけのものでした。
初日、水上駅に降りたときは晴れていて、歩き出したら暑くてTシャツ一枚でも汗だくとなりました。気温は15℃でしたが日差しは夏と同じで焼け付くようです。
天神尾根に登り着く頃に雲が湧いてきて山を隠し始め、天神尾根を歩いて谷川岳の山頂に達したときには強風が吹きすさんでいました。谷川岳から一ノ倉岳までは高低差の少ない岩の稜線です。
茂倉岳から縦走路を離れて土樽に下り、茂倉岳避難小屋に達して数時間もすると、小屋がきしむ様な暴風に変わりました。
暴風雨は翌日は終日降り続け、翌々日には吹雪に変わりました。降雪が緩むのを見計らって土樽に下山しました。