地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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北穂高岳テント場 | 05時06分 | ||
北穂高岳 | 05時20分 | 14分 | 14分 |
南岳小屋 | 07時39分 | 139分 | 2時間19分 |
槍ヶ岳山荘 | 09時54分 | 135分 | 2時間15分 |
槍ヶ岳山荘(槍ヶ岳往復) | 10時33分 | 39分 | 39分 |
ヒュッテ西岳 | 13時22分 | 169分 | 2時間49分 |
ヒュッテ西岳(西岳往復) | 13時41分 | 19分 | 19分 |
大天井ヒュッテ | 15時47分 | 126分 | 2時間6分 |
大天井小屋 | 16時37分 | 50分 | 50分 |
大天井小屋(大天井岳往復) | 16時55分 | 18分 | 18分 |
一日の歩行時間 |
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11時間49分 |
日付:2013/09/12 |
今回の山旅で覚悟していたのが大キレットの登山渋滞だったが、早朝、日の出前に出発したおかげで先行者が居ず、渋滞に出合うことが無くて済んだ。すれ違った人も数名だ。
北穂高小屋の前の通路を過ぎると大キレットの下り道が始まる。A沢のコルまで一途の下りで、飛騨泣きと呼ばれている。霧混じりの西風が強いが幸い長谷川ピークまでは道が岩稜の東がわを巻いていたので、風を避けることが出来た。水滴が岩についているので、滑る。
深い霧越しの視界は100mほど。眺望はまったく楽しめないので、嫌でも歩くことに専念させられる。このため、進む速度が相当に速くなった様だ。
A沢のコルまで下ってから長谷川ピークに上り返すのだが、このピークを越える区間が大キレットの山場だろう。霧で濡れて滑る岩のピークを越えるのは、慎重さを求められた。
長谷川ピークを越えてから、南岳小屋を早立ちした登山者とすれ違う様になった。
南岳の壁の上りにかかる事になると、すれ違う登山者の数も増えてきた。わたしはこの日が雨天になることが分かっていて、早朝、天候が持っても午前8時過ぎまでで、8時を過ぎれば雨天を覚悟しなければならないと、午前5時に出発をしているのだが、これらの登山者はそうした配慮はしなかった様だ。
この後、8時33分に霧混じりの西風が、小粒の雨に変わった。
南岳、中岳、大喰岳と3000mを越えるピークが飛騨乗越まで続き、晴れていれば徐々に槍ヶ岳が近づいてくるので、わくわくする区間なのだが、雲に覆われた上に雨まで降ってきては、景観は全く楽しめない。それでも、昨日からの岩場歩きは大キレットを最後に終わったことにホッとしていた。
中岳の山頂で、霧に巻かれて道を見失った登山者と出会った。単独登山者なのだが、この程度の天候で道を見失うのに、単独行とはある意味凄いことだと思う。地図もコンパスも持っていないらしい。南岳から槍ヶ岳までの道は岩稜で踏み跡がはっきりしない箇所があるとは言え、南から北に延びる稜線の上の道を北上すれば良いので、コンパスが有ればまず道迷いは起こしようが無い道だ。
なるほど、道迷いの“遭難”が多発するという話がよく分かった。
槍ヶ岳の肩の小屋の軒先は大変な混雑だ。雨が降っているので、軒下の雨風が防げるスペースしか休憩が取れないためだ。座るスペースも無かったので、休憩は取らずに荷物だけ置かせて貰って、槍ヶ岳を往復する。
槍ヶ岳は登りルートと下りルートが分けられているので登山渋滞は起こりにくくなっている。もっとも、今回は先に登る人も後から登ってくる人もいない。すれ違う登山者も一人きりだった。彼が、そこに雷鳥が居ますと教えてくれたので、今年初めての雷鳥に出合うことが出来た。
オスの成鳥が4羽、群れを作っている。
蛙の様な鳴き声を発していた。相変わらず、丸々とした暖かそうな羽毛をまとっていた。すでに冬の準備に入っているらしく、2羽はお腹の羽毛が真っ白に生え替わっていた。
槍ヶ岳の山頂は雨でなにも見えない。幸いなのは一人で静かなことだ。
広くも無い山頂をあちこちに移動して、山頂下の岩の壁を見てみた。
東鎌尾根を下って行くと、雨が上がり雲も切れて視界が効く様になってきた。
この日の、雲高は標高が3000mから2800mくらいにあったらしい。標高3180mの槍ヶ岳から標高2600m以下の水俣乗越まで下る間に、雲の下に出たらしい。
正面に西岳が見え、この山容がなかなか立派だ。
標高2758mの西岳の山頂が見えることから、おおよその雲高は分かる。
この西岳、南に赤沢山の赤くただれた様な大きな尾根を張り出している。北東は大天井岳に続く東鎌尾根が連なっていて、山容全体を大きく見せている。
東鎌尾根の一突起とするのには惜しい。
西岳の山頂は、ヒュッテ西岳から往復するのだが、ハイマツに覆われていて眺望は良さそうに見えた。
ヒュッテ西岳は東鎌尾根の中ほどにある。縦走する登山者にはありがたい位置だ。
入口には、深い屋根の軒が設けられている。トマトや菓子類などを雨天時に買い食いする登山者のために、この軒の下に丸木を割っただけの簡素なものでもかまわないから、ベンチを置くとより利便性が高まるだろう。
雰囲気の良い小屋だったので、ちょっと長めの休憩を取ってしまった。
東鎌尾根は雲の下にあるので、丁度高曇りの中を歩く様になった。周囲の山々の頂は見えないが、谷底から稜線、山の中腹までは見通せるので、以外に景観が楽しめた。
面白かったのは、西岳の東西の両側の鞍部に樹林帯があったことだ。
北アルプスの縦走路で樹林帯を歩くのは珍しい。樹林を構成している樹木は、大木はダケカンバが殆どだったので、変化に乏しいのが残念だ。
大天井ヒュッテまでが一高一下の尾根道で、ヒュッテを過ぎると、大天井岳の登り道になる。
山と高原の地図の“槍ヶ岳”のコースタイムでは、大天井ヒュッテから大天井小屋まで40分と書かれているが、このコースタイムは短すぎる様だ。200m以上の標高差があるので、1時間前後はかかるだろう。
大天井小屋から大天井岳の山頂は僅かだ。晴れていれば槍ヶ岳の景観が楽しめるはずだがそれは望めない。
大天井小屋のテント場の利用料金は500円。水は1L200円。北アの相場だ。
テント場は、小屋の前の広場で、眺望は良いが、風を遮ってくれるものはない。小屋の室内やベンチで携帯電話は通じるが、テント場は圏外の様だ。