地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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見晴 | 05時20分 | ||
柴安グラ | 08時01分 | 161分 | 2時間41分 |
俎グラ | 08時19分 | 18分 | 18分 |
沼尻(ナデッ窪経由) | 09時47分 | 88分 | 1時間28分 |
南岸分岐 | 10時34分 | 47分 | 47分 |
皿伏山 | 11時40分 | 66分 | 1時間6分 |
白尾山 | 12時58分 | 78分 | 1時間18分 |
富士見峠 | 13時34分 | 36分 | 36分 |
富士見峠(休憩) | 13時53分 | 19分 | 19分 |
見晴 | 15時31分 | 98分 | 1時間38分 |
一日の歩行時間 |
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10時間11分 |
日付:2013/09/26 |
見晴新道が会津豪雨の影響で荒れているので通常の5割増しの時間がかかると、あちこちで言われた。所要時間は通常3時間なので5割増しなら4時間半となる。1時間半も余分に時間がかかると、事前に計画していたこの日に歩くルートは厳しくなるので、ショートカットできるルートを幾つか用意して、朝出発をした。
今回の山旅では、この日が初めて午前5時を過ぎての出発となった。
出発時刻を遅らせたのは、朝から雨が降っていたので視界が悪く、日の出前に出発をしてライトの明かりだけで歩くのは危険と判断したことと、この日は荷物をテントの中において身軽なので、歩く速度が大変に速くなるはずなので、少しくらい遅い出発時刻でも問題ないと判断したからだった。
見晴から東に進み、尾瀬沼に抜ける道と分かれて見晴新道に入ると、すぐに土石流に流されて来た大木が道を塞いでいるのに出合う。流れてきた樹木は数十本ほどが立ち木に引っかかって道を塞いでいた。この先、この様な障害が連続すれば、所要時間が5割増しというのも分かると納得したが、これほどのすさまじい光景はこの後は見られなかった。
見晴新道は、標高2000m付近まで道が土石流で流されてしまっていた。マーキングが施されているので、現在は、土石流跡が道となっている。
流れ出して数年しか経ていない土石流跡なので、道が踏み固められていない。マーキングはあるが、登山者は思い思いのルートを歩いているらしく、踏み跡が幾筋も見られた。
ただし、歩きにくいと言うほどの道では無く、岩が露出して前に立ちはだかるという場面も無かった。多少でも危険と思われる箇所は、ピンクのテープのマーキングや赤ペンキのマーキングが施されているので、それに従えば、危険は回避できる。
荷物が無かった事もあったが、4時間半を予定していた燧ヶ岳の山頂への到着が大幅に早まった。登山に限っては、到着時間が早ければ早いほど後の予定が楽になる。
さて、この道も大変に悪い道だとオドされていたのだが、下ってみると、岩と石がごろごろしていて歩きにくい道と言うだけで、岩場に慣れた登山者には特に危険を感じさせる道では無かった。
ナデッ窪でありがたかったのが、窪地の道なので、風を完全に遮ってくれたことだろう。
燧ヶ岳の山頂の前後は森林限界の上にあるので、吹きさらしだった。大変に風の強う朝だったので、みるみる体温を奪われてしまった。ナデッ窪に入って本当にホッと出来た。
尾瀬沼の沼尻に着くと、悪天候というのに多くのハイカーが歩き回っているのが見て取れた。最も、湿原や沼の周りの道を歩いている分には、この程度の天候なら危険は無いだろう。
沼尻から尾瀬沼南岸の道を30分ほど歩いて南岸分岐に出る。
分岐からは沼と別れて道を南下、皿伏山を目指す。
皿伏山は標高が1916m有るので、尾瀬沼との標高差は300m以上有るから多少はきつい上り坂があると覚悟していたのだが、登り坂らしい道は分岐の南側の僅かな区間だけで、大清水平の湿原に出ると、あとはのんびりとした坂道が山頂まで続いていた。
山頂はシラビソに覆われていて眺望は無く、申し訳程度の小さな山頂を示す木柱が立っていた。
皿伏山からは鞍部に一度下り、白尾山に登り返す。こちらは歯ごたえのある上り坂が待っていた。眺望は同様に得られない。白尾山の標高は2003mあるので、鳩待峠からアヤメ平、白尾山と続く稜線の中では、唯一の2000mのピークと言える。
白尾山を西に下ると、すぐにダート林道に出る。この林道は、行止にアンテナが立っているので、その整備用の様だ。林道歩きは好きではないのだが、この日の様な悪天候では、林道歩きで体力を温存できるのはありがたい。
古い尾瀬の山旅の文章を読むと、富士見峠か三平峠を越えているので、富士見峠を通るのを楽しみにしていたのだが、現在では忘れられた峠らしい。営業しているのか外観からは分かりかねる山荘が一軒だけ建っていた。
雨風をしのげる東屋があるのでは、と期待していたのだが、それは無かった。
公衆トイレの軒先下は、幸い風下だったので雨と風をしのいで休憩が取れた。
八木沢道は下り始めこそ急坂道だったが、すぐになだらかな道となり、やがて勾配が全くなくなった。橋を幾つか渡っているとテント場についた。
テントの中に入るとすぐに雨脚が強くなってきた。