地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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湯ノ沢峠 | 05時29分 | ||
大谷ヶ丸 | 07時50分 | 141分 | 2時間21分 |
お坊山 | 10時14分 | 144分 | 2時間24分 |
笹子雁ヶ原摺山 | 12時03分 | 109分 | 1時間49分 |
笹子駅 | 13時37分 | 94分 | 1時間34分 |
一日の歩行時間 |
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8時間8分 |
日付:2013/10/14 |
午前2時を過ぎた頃から、湯ノ沢峠の駐車場で車のエンジン音がする。
ドアやトランクの開け閉めの音も響く。他意は無いだろうが、寝ている他の登山者の安眠を妨げる行為だ。
2時以降は、うとうとしてはエンジン音やドアノ音で目を覚ますと言うことの繰り返しで過ぎた。
午前5時30分、日の出の時刻に合わせて出発をした。
テントの中の室温は11℃あったが、外の気温は6℃と思ったよりも冷えた。
登山道の下草に夜露が降りていて足元を濡らす。
湯ノ沢峠から南に下ると、最初に超えるピークが大蔵高丸、次がハマイバ丸の順となる。
山の名前に「丸」が着くのは、船の名前の咸臨丸や日本丸の様に擬人化しているからだろうか。東京にも八王子市の最高峰に「醍醐丸」と言う山がある。
稜線の上に出たときにはあ、まだ日の出前だったが、樹林の中をくぐり抜けて大蔵高丸の山頂に着いたときには、太陽は高く昇っていた。
大月市主催の写真のコンテストに応募するためか、富士山の写真を撮っているカメラマンが二人いた。
大蔵高山から南に下る道は、正面やや右に富士山を見ながら歩く。眺望の良い道だ。
ハマイバ丸は漢字では破魔射場丸書くがむろん当て字だろう。
眺望はほとんどない。僅かに木の枝を透かして富士山が見えるくらいだ。
このピークが1700mを超える南端となっている。
破魔射場丸から南に歩くと、殆どが下りとなる。
時折、ピークを登る位だから、足ははかどる。距離を歩く割りに時間がかからない。
樹木の変化を見ていると面白い。
大菩薩峠から南の標高の高い区間は針葉樹のシラビソの林だったのが、湯の沢峠を越え南に下るに従い標高が下がってきて、ブナとミズナラとダケカンバが多く見られる広葉樹林に変わって行く。ブナが見られるのも大谷ヶ丸辺りまでで、コンドウ丸ではまた異なる広葉樹林が広がっている、
道が比較的整備されているのは曲沢峠までで、ここから先の大鹿山を越えて大鹿峠に抜ける区間と、大鹿峠からお坊山までは多少荒れた道となっていた。
特に、大鹿峠からお坊山にかけては踏み跡程度の箇所が有り、道迷いしかねない。
笹子雁ヶ原摺山までの道は標高が低く広葉樹の樹林の中の道なので眺望はほとんどない。時折、木の枝を透かして廻りの山並みが見える程度だ。
笹子峠を挟んだ南には、1400mを超える本社ヶ丸に連なる山並みが見える。明らかに今歩いている稜線よりも標高の高いことの分かる山々で、つい歩きたくなる。
米沢山から笹子雁ヶ原摺山までは岩場があってクサリが設けられている。晴れていれば大したことの無い岩場なのだが、前回歩いた雨天の時は滑りやすい岩にだいぶ手こずった記憶がある。
狭い笹子雁ヶ原摺山の頂はすでに人で一杯だったので休憩が取れなかった。
笹子雁ヶ原摺山から国道20に下る道は大変な急勾配の尾根道だった。
一応、ジグザグに切られていたが、もともとの勾配の大きな尾根なので、ジグザグの道を降りていてもつま先が痛くなってくる。
その代わり、僅かの時間下っただけで100mほどの標高を下げて行く。下がりっぷりはなかなか良い。
標高が1200mを切る辺りになると、下を通っている中央道の喧噪が聞こえてくる。改造したオートバイの爆音やトラックのエンジン音、パトカーのサイレンなど雑多な音だ。
国道20に降りてから笹子駅までは2.5km程度。交通量の多い甲州街道の歩道を歩くので騒音で耳が痛くなる。
笹子駅は無人の駅で、廻りに商店などはない。30分ほど待つと上り電車がやってきたので乗車をして山旅を終えた。