地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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県営駐車場 | 06時57分 | ||
朝日岳経由三本槍ヶ岳 | 09時04分 | 127分 | 2時間7分 |
大峠 | 10時09分 | 65分 | 1時間5分 |
三斗小屋 | 11時34分 | 85分 | 1時間25分 |
姥ヶ平経由牛ヶ首 | 13時37分 | 123分 | 2時間3分 |
茶臼岳 | 14時38分 | 61分 | 1時間1分 |
県営駐車場 | 15時45分 | 67分 | 1時間7分 |
一日の歩行時間 |
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8時間48分 |
日付:2014/05/25 |
出発時の気温は10℃で寒くは無いが、強い風が上空に吹いているのが音で分かり、茶屋の峠から三本槍ヶ岳、大峠までの岩尾根の歩道の体感温度は、相当に低くなるだろうと予想された。
薄曇りなので気温が上昇することが予想できるのだが、耐風の兼ね合いで、着て行く服装を少し変更をした。
県営駐車場と茶屋の峠の中間地点の森林限界を越えて岩の稜線の上に出ると、すぐに北西の風が吹き付けてくる。ほぼ、正面から吹く向かい風で、強烈な突風が吹くと風圧で体の身動きも出来ないほどだった。
時折、風が舞い上げた砂粒が顔に当たりとても痛い。
茶屋の峠の北の剣ヶ峰の東斜面のトラバース道の雪渓はまだ残っていて、歩く距離は短いが雪が崩れかけているので滑りやすく、慎重に渡る。三本槍ヶ岳までで残雪があったのはここだけだった。
雪の全くない登山道は、3月、4月の登山道とは別の道の様に見えてくる。特に雪の吹きだまりで量の多かった清水平から三本槍ヶ岳の肩に掛けては、登山道が思いも掛けないところに着いているのが分かって驚かされた。
三本槍ヶ岳の頂は強い風で、晴れているのに肌寒い。余の風の強さのためか、来る人は休憩も取らずに、皆、折り返してしまう。
霞が深いので見える山は那須岳の連なりばかりだった。
大峠に下って行く道にも残雪はない。
ケルンが積んである二つの岩の突起までは風が吹き付けてきたが、その先は風が遮られるのか、殆ど感じることが無かった。風がなくなると、5月下旬の晴れた日差しが暑く、服装を夏用に変更をした。
尾根を下って笹藪やダケカンバの林のある区間に来ると、道沿いにショウジョウバカマが点々と花を咲かせていた。大きな群落は作っていないが、花の数は相当にある。
大峠から三斗小屋に向かう斜面にはまだ残雪があって、どこまで雪の上を歩くのかが見通せないので念のためにアイゼンを着けたが、残雪は100mほどで終わって、その先は笹藪の中の泥の道だった。以後、アイゼンの必要は無かったが、残雪はところどころに現れた。
大峠から三斗小屋までの道は、雪の上を何度か歩いていたが、そのときのルートとは大きく異なっていた。もっとも、人の背丈を超えるほどの積雪があると、登山道を正確に歩くことは不可能で、階段状に急斜面を上り下りする場合などは危険ですらある。
一階が完全に雪没していた三斗小屋の二軒の旅館は、週末と言うことで活気に満ちていた。前日の宿泊客の利用した寝具が、建物の窓に干されていた。殆どの窓が真っ白となっているくらいだから、相当な人数が泊まった様だ。
三斗小屋には水場があってありがたいが、休憩用のベンチなどはない。登山者の休む休憩スペースの様なものもないので、少し先まで歩いて、他の登山者の邪魔にならない様な場所を見つけて座った。
三斗小屋からは姥ヶ平と牛ヶ首を経由して茶臼岳に登った。
姥ヶ平は、現地の案内板によると19世紀の茶臼岳の噴火で、ここに茂っていた樹林が全て枯れてしまった跡で、現在は、ハイマツとダケカンバが主に茂っている。ダケカンバの背丈はあまり高くない。
途中に瓢箪池というのがあって立ち寄ってみたら、まだ雪に覆われていたので、雪原の上に茶臼岳を眺める、と言う贅沢な景観を味わうことが出来た。
残雪期には、姥ヶ平-牛ヶ首のルートは通らなかったが、賢明だった。三斗小屋と姥ヶ平の間に沢があって、これが深い谷を作っている。登山道は階段状に着けられているが、斜度を目算すると、60度以上はありそうで、階段を下れなければザイールが無いと登りも下りも出来そうに無い。
それと、姥ヶ平は樹木のほとんどない空間があって、ここで道を見失う可能性が高い。もっとも、ここで道を見失っても牛ヶ首は正面に見えるので、進む方角まで見失う心配はなさそうだった。
牛ヶ首の登り道の左右には、茶臼岳の噴火で飛び出して来た火山弾があちこちにあって興味深い。直径が大きすぎて噴火口から飛び出してから地面に落下するまでの空気によって冷やされなかった火山弾が地面に衝突した衝撃で崩れているのが幾つも見られた。
牛ヶ首に近づくと、噴気口から流れてくる硫黄の臭いが鼻についた。
牛ヶ首からは観光客が多くなる。この日も数組の観光客が休んでいた。
牛ヶ首から山頂駅の分岐を廻って茶臼岳に登り、茶屋の峠を経由して県営駐車場に戻る。茶屋の峠に下りで、登ってくる登山者のグループとすれ違う。
満杯に近かった駐車場には、まだ10台以上のクルマが止まっていた。