地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
---|---|---|---|
沼原湿原の駐車場 | 06時26分 | ||
三斗小屋宿跡 | 07時53分 | 87分 | 1時間27分 |
三斗小屋温泉 | 09時14分 | 81分 | 1時間21分 |
熊見曽根 | 10時37分 | 83分 | 1時間23分 |
朝日岳経由茶臼岳 | 12時18分 | 101分 | 1時間41分 |
牛ヶ首経由南月山 | 13時39分 | 81分 | 1時間21分 |
白笹山 | 14時15分 | 36分 | 36分 |
沼原湿原の駐車場 | 15時19分 | 64分 | 1時間4分 |
一日の歩行時間 |
---|
8時間53分 |
日付:2014/07/03 |
沼原湿原の駐車場から観光客向けの遊歩道を下って行くと、やがて湿原を周回する木道から離れて麦飯坂の急坂に至る。斜面の傾斜は急だが道はジグザグに切られているのでそれほど厳しい道では無い。
麦飯坂を下り終えると水量の多い沢に架かる板の橋を渡ると、深山ダムからの車道に合流する。ちょっと意外だったが、深山ダムからなら車で三斗小屋宿跡まで行くことが出来る。車道歩きは風情がない。
三斗小屋宿跡は一面の原っぱで、人の背丈ほどの草に覆われていた。雨風に打たれて中途半端に風化した灯籠が幾つか立っていたので三斗宿の歴史と灯籠の時代が合わないので不思議に思って解説板を読んでみたら、1980年代に黒磯市の有志が建立したものと分かった。昭和30年代まで住民が住んでいたそうで、昭和40年代に廃村となった知床の岩尾別の開拓村を思い出した。
三斗小屋宿跡のさらに奥にある那珂川源流の石碑まで車道は通じていた。乗用車が数台止まっている。那珂川の源流に掛かる橋を渡ると登山道となった。
那珂川源流の石碑から三斗小屋温泉まではやや急な登り坂となっていた。道は斜面にジグザグに切られているが、直登しても登れそうな程度の斜面だ。
三斗小屋温泉には午前9時過ぎに着いた。温泉宿の下の道にはヤマオダマキの群落が花をつけていた。
ここから隠居倉までは標高差約400m有るので大変な坂道を予想していたのだが、実際に歩いて見ると大したことは無かった。温泉と隠居倉の丁度中ほどに噴気口があって、三斗小屋の温泉の源泉はここらしい。江戸時代末期に那須岳参拝が流行したそうだが、参拝は白濁した湯を吹き出す「白湯山」「朝日岳」「茶臼岳」を経巡ったと伝えられるが、白湯山は白濁した湯を噴出していたと言われているので、おそらくこの噴気口のことだろう。
噴気口を過ぎてしばらく歩くと樹高が低くなってきて人の背丈を下回る様になり、見晴が効く。茶臼岳から三本槍ヶ岳に連なる稜線から西に派生した尾根なので、北と南と西に視界が開けていて眺望がとても良い。隠居倉から下って鞍部を過ぎると森林限界、高木限界を越えて岩の道になって熊見曽根に至る。熊見曽根からは多くの登山者で賑わう道となった。
この道を歩く人は余りいない様で、沼原湿原から三斗小屋温泉までの区間で2人、三斗小屋温泉から熊見曽根までで4人の登山者を見ただけだった。
高山植物の花の変わり目だったらしく、イワハゼの白い花がやや目立った他は、これと言った花が見られなかったのは残念だった。先月はあれほど咲いていたコイワカガミは殆ど見られない。
峰の茶屋峠から茶臼岳を越えて牛ヶ首で休憩を取った後、南月山、白笹山の稜線を歩く。牛ヶ首からの稜線は高低差がほとんどないので、平地の様なペースで歩くことが出来た。那須岳は成層火山の活火山なのだが、富士山や高千穂峰などで見かける黒い噴出物のスコリアを一度も見たことが無かったが、この稜線の上に積もっていた。
白笹山を過ぎると勾配が急となり、沼原沼まで坂道は続く。利用者が少なそうな道だったので藪漕ぎも覚悟していたのだが、毎年、下草の刈り払いを実施している様で、藪を漕ぐ様な箇所は無かった。道もそれなりに踏み固められていて歩きにくいということはない。
駐車場に着いてみると、観光客を運んできた大型バスが止まっていた。乗用車も10台前後は止まっていて、沼原湿原の人気の高さが分かる。