地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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滝沢登山口 | 06時53分 | ||
肩ノ小屋 | 09時48分 | 175分 | 2時間55分 |
駒ヶ岳経由中門岳 | 10時42分 | 54分 | 54分 |
肩ノ小屋 | 11時27分 | 45分 | 45分 |
大津岐峠 | 12時45分 | 78分 | 1時間18分 |
大杉岳 | 14時49分 | 124分 | 2時間4分 |
御池 | 15時33分 | 44分 | 44分 |
一日の歩行時間 |
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8時間40分 |
日付:2014/08/02 |
午前7時前の登山口の到着となったので、林道奥の駐車場に止めることは諦めて、国道沿いにあるテニスコートの駐車場を利用したが、これは正解だった。すでに奥の駐車場は一杯で、止めきれない車が林道脇に無理矢理に駐車をしていた。
国道沿いの登山口から林道奥の登山口まで舗装林道を歩くが、曲がりくねった区間にはショートカットできる登山道が設けられているので、30分はかからない。
さすがに林道が設けられている区間は人工の植栽林となっていて、カラマツやスギが目立つ。それらに混じってブナやミズナラの大木が点在していた。
林道から離れて登山道を登り始めると、カラマツやスギは見られなくなり、最初にミズナラ、少し標高が高くなるとブナが多く見られる様になった。滝沢登山道で見られるブナは大木が多い。
登山道の中間付近に水場があって、ベンチなども設けられているので、ここで休憩をとるグループが多い。ただ、水場は少し下ったところにあるので、往復するとつらい。
この水場辺りで標高が1500mを越えるのだが、オオシラビソが見られはじめる。オオシラビソは別名をアオモリトドマツと言って、関東地方や中部地方の日本海側の多雪の山の亜高山帯でよく見られる針葉樹だ。冬期の八甲田山のアイスモンスターで知られてもいる。
8月の日差しは暑く、僅かな樹間を通して皮膚を焼いている。天候は登りのきつい区間は晴れていて中門岳までが晴れで、その後は曇り、大杉岳の手前から夕立となったが、出来ればこの登り区間で曇って欲しかった。
標高1670m付近でオオシラビソが疎らとなり、少し登ると草原にでる。この辺りは遅くまで雪が残るらしく、イワイチョウなど湿地を好む高山植物が花を咲かせていた。嬉しかったのは雪田の雪が解けると真っ先に咲くチングルマを見たことで、今年は標高の低い山ばかりを歩いて来ていたので、見られないと諦めていた。チングルマの花はほとんど終わっていたので、7月中旬に来られれば、群生も見られたかもしれない。
肩ノ小屋から駒ヶ岳の山頂までは多数のグループが行列を作って歩いている。登山道に赤や黄色や青の現職で折られた糸が敷かれた様に見える。
駒ヶ岳の山頂は狭いスペースでオオシラビソに覆われていて眺望も無い。大人数のグループが占拠していて歌を歌っていたので、早々に退散をした。深田久弥の山の文章に時々若いグループが歌を歌っていた、等と書かれているのは読んでいたが、現実に見るのは初めてだった。
会津駒から中門岳までは、なだらかな起伏の稜線を歩く。会津駒から鞍部の下りを除けば、高低差は30mは無いのでは無いかと思う。
ニッコウキスゲなどの派手で大きく目立つ花の時期は終わっていたが、ミヤマキンポウゲやハクサンコザクラなどの花が見られた。
この稜線の道の見所は北西に見える燧ヶ岳の双耳峰の姿だろう。池塘越しに、青空と白い雲を借景に見る燧ヶ岳の姿は素晴らしかった。山との距離が遠すぎず近すぎずと言うのが良いらしい。
滝沢登山道を上ってくる登山者の数に比べると、中門岳の道を歩く登山者は少ないが、それでも1割以上の登山者は中門岳まで歩く様に見えた。
残雪が珍しいのか、点在している残雪の上ではしゃいでいるグループが多い。
回転が良いのか、肩ノ小屋のベンチは登山者の数の多さの割に埋め尽くされていない。ここで休憩を取ってから、大津岐峠へと向かう。
登山道は細くなり、歩きにくくなる。
正面に燧ヶ岳の双耳峰が常に見られた。
笹や低木に覆われた稜線には、ところどころにオオシラビソの林がある。腰よりも低い笹や低木を切り開いた道を歩くので、視界が広く眺望が良い道だ。
先行していたグループに追いついたが、彼ら彼女らは大津岐峠からキリンテに下っていった。これから先で登山者と出会うことは無いだろう。
肩ノ小屋から大津岐峠まではなだらかで起伏のほとんどない道だが、中ほどに岩のピークがあって、ハシゴやクサリが設けられていてちょっと足場が悪い。危険と言うほどの岩場では無い。
大津岐峠から大杉岳までは2カ所鞍部があるので、100mほど下っては登るを繰り返す。尾瀬の方角で遠鳴りになっていたカミナリが段々近づいて来た。この日の雷鳴は何とものどかで、切り裂く様な激しい音は一度もしない。雷光も見られない。ひょっとすると雨には降られずに済むかと思っていた。
中ほどに送電線巡視小屋があって、その下で休憩を取っていたら雨が降り出してきた。この小屋から先は針葉樹の森で高山植物は殆ど見られない。景観もなし。雨が降ってもかまわないと言えばかまわない区間だ。ただ、御池に下る道の傾斜が急なので、雨で滑りやすくなった道に足元を取られない様に用心をする。
御池に出ると、週末というのに、午後3時を廻っているためか、人の影が薄かった。