那須連山の中で唯一歩き残しておいた唐沢山、三倉山から流石山にかけての稜線を歩いて来ました。那須連山の核心部分は主峰の茶臼岳から最高峰の三本槍ヶ岳までですが、この区間の稜線を歩いていていつも目に留まるのが大倉山から流石山の稜線です。下記になるとのっぺりとした大きな山塊にしか見えかねないのですが、3月下旬から5月上旬の残雪期に歩くと、斑に雪を付けた三倉山が立派に見えました。
大峠から流石山までは一度歩いていたので、今回はルートを変えて音金の稲荷神社登山口から入山をして稜線を縦走して大峠に抜け、三斗小屋温泉を経て隠居倉に登り、三本槍ヶ岳を経て再び大峠に戻ってくると言うルートを選びました。
流石山から大峠まではニッコウキスゲの名所と聞いていましたが、この花の季節はすでに過ぎてしまったので、高山植物の花の期待はそれほど多くは持っていませんでした。この期待は良い方に裏切られて、大倉山から大峠まで、ハクサンフウロウ、オオギボウシ、タテヤマウツボグサが多く見られました。秋の花のマルバダケブキの大きく黄色い花もちらほらと咲き始めていました。
大峠を挟んで三本槍ヶ岳と流石山の稜線は、どちらも高山しゃく物の花が多く見られるようです。興味深いのは、三本槍ヶ岳側と流石山では見られる花の種類が若干異なることです。
一日で流石山から三倉山と三本槍ヶ岳に登るのはいささか骨ですが、それだけの価値のある花の尾根道がありました。
日帰り登山だけを行っているのでなかなか長時間を歩く機会が無かったのですが、この日は今年初めて歩行時間が12時間を越えました。