第1日目 季節外れの暴風雪の那須岳登山

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行程

地名到達時刻所要時間
大丸温泉07時17分
峠の茶屋県営駐車場07時43分26分26分
峰の茶屋避難小屋08時26分43分43分
茶臼岳08時57分31分31分
峰の茶屋避難小屋09時26分29分29分
峠の茶屋県営駐車場10時03分37分37分
大丸温泉10時19分16分16分
一日の歩行時間
3時間2分
日付:2014/11/18

山行記

大丸温泉から峰の茶屋

大丸温泉から薄らと行きの積もった遊歩道を歩いて登って行きます。
登り出しが午前7時過ぎと早かったので、前を歩いている人は誰もいません。岩や木の根があちこちから露呈しているので真っ白とは言えませんが、それでも誰も歩いていない雪面に最初の足跡を付けるのは気持ちの良いものです。

峠の茶屋県営駐車場に着くと、4WDが一台、大型のワゴンが一台、止まっていました。歩いて登って来た身にはちょっとしゃくに障りますが、向こうの方が車の性能が優れているのでしょう。それと、この日の様な過酷な天候の日は、比較的楽な標高の低い箇所から歩き始めた方が歩く距離を稼げるので、下山時の満足感が違います。

峰の茶屋の鞍部に近づくにつれ、北西の風が強まって行きます。登りはなんとか歩けたものの、峰の茶屋の鞍部は風が収束していっそう風速が強まるので、建物の陰に入っていないと立っていることも出来ませんでした。
山頂まで往復で1時間半という所要時間と、北海道では日常生活がこの様な天候の元で送らざるを得なかったことから、先に進むことにしました。
気温は氷点下5℃、風速は推定で15-20m/s、瞬間的に20-25m/s以上吹いていたと思います。

茶臼岳

茶臼岳の最初の登りは岩の稜線で北西の風が横殴りに吹き付けます。風にあおられてテントをすると崖下に転落するので、風が吹きつのっているときはじっと立って耐えます。風が息をついて風速が緩んだ時を見計らって歩を進めます。ちょっとした岩でも風下に潜り込めればずいぶんと楽になりました。

茶臼岳の溶岩ドームはこんもりと盛り上がっているマンジュウの様に思っていたのですが、今回歩いて気がついたのは、北東側にノコギリの歯の様な火口壁の残骸が残されていることです。この火口壁と山頂の溶岩ドームの間は平となっていて目印が全くありません。この日は降雪量こそ僅かでしたが雲が山頂を完全に覆い隠していたことと、強い風のために目を一点に据えて見つめることが出来なかったことで、この平で自分の位置を見失いかけました。
何度も歩いていた登山道だったので道を見失いかけている事に気がついた様なもので、初めて歩く道だったら道を見失ってから気がついたでしょう。
ハンディGPSを持っているので、液晶画面で自位置を確認し、右手30度の方向を目指して歩けばほぼ登山道に沿えることが分かりました。5分も歩けば斜面に行き当たり、その斜面を斜めに登って行けば噴火口にたどり着けるのですが、斜面を登る角度が急すぎると溶岩ドームの絶壁の下に出てしまうので、この角度の微妙さを維持するのも大変でした。

山頂は岩場の吹きさらしなので出来れば早々に退散したかったのですが、これくらい季節外れの過酷な山登りは10月下旬に登った北海道天塩岳以来だったので、岩や祠に生えた「エビの尻尾」の拡大写真を撮ったりしたので、ずいぶんと時間を過ごしました。

下山は記憶が残らないくらい猛烈な勢いで下りました。
体が冷え切っていたので避難小屋に入ると、先客が一組。これから山頂を目指すと行っていました。
わたしが小屋を出るときにすれ違う様に入ってきたもう一組も、やはり山頂を目指すと言うこと。

峠の茶屋県営駐車場に着くと、雪は殆ど解けていて、車で下っても問題は無いくらいでした。
殆ど雪の解けた遊歩道を大丸温泉まで下り、短いが充実した登山を終えました。

地図

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