大雪山の登山口と言えば、かつては層雲峡、勇駒別、愛山渓の三つの温泉でした。
層雲峡は北海道を代表する観光地となりロープウェーとリフトをつなげば2時間足らずで黒岳の山頂に立てます。
勇駒別は旭岳温泉と名称を変え、これもロープウェーで姿見の駅まで登ることが出来ます。北海道の最高峰の旭岳の登山道は、登山シーズンには北アルプスの燕岳の登山道並みの混雑です。
愛山渓温泉だけは、路線バスも廃止され、一軒の温泉宿があるだけの忘れられた様な登山口となっています。愛山渓よりは、銀泉台や大雪山高原温泉の登山口の方が入山者は多いでしょう。
今回の登山は、愛山渓温泉から永山岳を経由して北鎮岳に登り、復路は当麻岳の尾根を下って、当麻乗越から沼ノ平を経て愛山渓に戻ってくると言う、健脚向けのルートです。
なだらかな山容の山が多い表大雪なかにあって、永山岳から比布岳、鋸岳にかけての稜線と愛別岳の鋭い岩峰は、異彩を放っています。
永山岳から比布岳にかけての稜線の北がわは、火山の噴火で出来た赤茶けた火口壁が垂直に立っています。
下山に使った安足間岳から当麻岳の稜線は、なだらかに下って行く道です。