中禅寺湖湖畔の二荒神社が男体山の表参道になります。
表参道は奈良時代の末期、男体山に初めて登頂した勝道上人が歩いた道をほぼたどっていると言われています。勝道上人の男体山登頂については、弘法大師(空海)の性霊集に書かれているので事実と思われます。
勝道上人の登頂は天応二年(782)三月(旧暦)になされました。旧暦の三月は現代の暦の四月にあたり、男体山には多量の残雪がまだあります(現在の山開きは5月5日)。近代的な登山の道具など有りませんから相当困難な登山であったことが容易に想像できます。例えば男体山には水場はありませんので飲料水は中禅寺湖湖畔から山頂までの分を背負ってゆかなければなりません。
勝道上人によって開かれた日光ですが、当時は補陀洛山(ふだらく)と言われていたようです。補陀洛山は仏教の言葉で、サンスクリット語(梵語)のPotalakaが由来です。補陀洛山が二荒山(ふたら)となり、二荒山を音読みして「にっこう」となったものに「日光」と当て字したのが、日光の名の起こりと言われる説があります。
下野国、現在の栃木県の一之宮が二荒神社であることは事実なのですが、日光の二荒神社の他に、宇都宮にも二荒神社があり、そのどちらが一之宮であるのかは、古来から諸説があって、現代でも断定できかねるようです。
ちなみに、宇都宮の人は、「ふたら」神社ではなくて、「ふたわらサン」さんと呼びます。あらたまって「ふたわら神社」と呼ぶことはほとんどありません。宇都宮の人にとっては生活に密着している神社なのです。
宇都宮の人は、当然ながら、地元宇都宮の二荒神社を一之宮と思っています。
駐車場は二荒神社境内にあり、周辺にも無料駐車場が多数あります。
境内の駐車場から登山口までは歩いてすぐです。
表参道の鳥居の前に入山の受付があり、登山料金として500円を支払います。料金を払うとお守りが貰えます。お守りの500円と言う代金は高くないでしょう。