地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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大雪山高原温泉 | 06時51分 | ||
緑岳 | 09時14分 | 143分 | 2時間23分 |
白雲小屋 | 10時01分 | 47分 | 47分 |
白雲岳 | 11時10分 | 69分 | 1時間9分 |
小泉岳 | 11時53分 | 43分 | 43分 |
大雪山高原温泉 | 14時52分 | 179分 | 2時間59分 |
一日の歩行時間 |
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8時間1分 |
日付:2006/09/26 |
午前7時前というのに、大雪山高原温泉の前の駐車場は既に混雑をしていました。
温泉の敷地の左奥にある二階建ての建物で入山受付を済ませてから登りにかかります。
「高原温泉」と書かれた看板の先に、賽の河原とでも言うような、噴気が吹き上げる場所がありました。ここまでは短い距離ですが車道歩きです。
この先も、歩道脇から噴煙が噴き上がっていました。
辺りを見回すと、色付いている樹木はわずかしか見られません。
常緑針葉樹のトドマツ、エゾマツに混じって広葉樹も見られますが、黄緑色にうっすらと色付いている程度でした。
温泉の標高は1231mあります。
天気は晴天で、雲は殆ど見えません。
噴気口を過ぎると、樹林の中の登り道となります。
お花畑のある平まで、きつい階段を上ります。
周りの木は緑の葉を持っていましたが、木を透かして見える尾根の上は赤く色付いていました。
標高1510mにある第一花畑の平に登ると、ハイマツの中に、赤く色付いた木が見られました。ハイマツの濃い緑色の中の紅葉というのは美しいものです。
正面に緑岳が、青空を借景にして、名前の通りの緑色をして見えました。すそ野には赤とオレンジ色の縞が見られます。
この辺りの地面は氷っていて霜柱となっています。池塘には氷が張っていました。
高木が少なく見晴らしのよいところで、緑岳の他にも、東大雪の石狩連峰やニペソツ山などが見えます。
晴れているのは山岳地帯だけだったようで、山と山のあいだの谷には真っ白な雲が滞っていました。
第二花畑を過ぎてしばらく歩くと、ちょっとした岩場を登って、背丈が人よりも高いハイマツの中に入ります。ハイマツの道は人一人がやっと通れる程度に、切り明けられています。枝が腕や顔に当たって痛いです。
丈の高いハイマツを過ぎると、丈の低いハイマツに変わります。
ここから緑岳の急斜面を登ります。
正面には忠別岳、平ヶ岳と続く高根ヶ原の溶岩台地が見えます。
緑岳から高根ヶ原にかけては、よほどハイマツの生息に適しているようです。植物の生息に適さないので灰色の火山礫がむき出しの土地以外の殆どが、ハイマツに覆われています。秋たけなわの季節に濃緑色のハイマツの海が高山に広がっているのは見物です。
ハイマツの緑の中に、赤や濃いオレンジ色の筋が幾つも描かれています。
沢山のホシガラスが飛び回っていました。
緑岳の登りは、ハイマツの中に岩が点在している、と言う風景の斜面にあります。
黄色のペンキのマーキングを見落とすと、道がハイマツに紛れて見えなくなってしまいます。道は殆ど岩の上を歩きます。
山頂が近づいてくると、ハイマツが疎らとなり、岩の露出が多くなります。
お椀を伏せたような山頂は小泉岳から南に延びてきた稜線の南端の突起です。高木はもちろんハイマツも生えていません。
北は小泉岳に続く稜線で視界がありませんが、西に旭岳と白雲岳、そのあいだの原生林に覆われた山裾が見えます。
東から南にかけては近景に山はなく、石狩連峰や武利武華の山々が遠くに見えます。
緑岳から小泉岳の道は、幅の広い稜線の上にあります。道ははっきりとしているので、濃霧でも道を見失うことはないと思いますが、ケルンやマーキングは一切無いので、悪天候の時に道を見失ったら、復帰するのは苦労するでしょう。
小泉岳のあいだの鞍部に白雲石室への道が分岐していて、そちらを通ります。
稜線から白雲小屋までの道は、沢まで下って、雪田を渡り高根ヶ原に続く稜線の上にでるものです。
沢渡の箇所や雪田から稜線に取り付く箇所など、道が不鮮明のところがあり、濃霧や土砂降りの時には道を見失うかもしれません。
白雲小屋は白雲岳の東の山の壁の下のわずかな平坦地に建てられた小屋です。小屋に隣接してテント場があります。無人の避難小屋と聞いていたのですが、管理人が二人いました。
避難小屋から白雲分岐のある稜線に出るまでは、ちょっとした登りがありました。
これも広々としている白雲岳と小泉岳の稜線にある白雲分岐から白雲岳に登ります。赤岳からの登山者も来るので、白雲岳を目指す人は多くいます。
大きな石がごろごろしている火口壁を登って、噴火口の底にたどり着きます。きれいな円形の火口で、野球やサッカーが出来そうなくらいに平坦です。
最高地点は、火口を西に横切って、火口壁を登ったところにあります。
白雲岳の山頂は、広さというものはなく、岩がごろごろしているだけです。谷を挟んで間宮岳から熊ヶ岳、旭岳と続く稜線が第一の景観です。南には高根ヶ原の先に黒々としたトムラウシ山が見えます。旭岳と高根ヶ原を見るなら白雲岳の山頂が一番でしょう。
白雲岳を降りて、広々とした稜線を東に向かうと、小泉分岐があります。
国土地理院の1/25000の地図では小泉分岐が2158mの小泉岳の山頂に描かれているのですが、現地で山頂を示す標識は分岐から少し南に下った所に立っています。
見ていても高低差の感じられない草原状の山頂です。ここの分岐には、緑岳まで2.0km、高原温泉まで5.9kmと書かれていました。
小泉岳から緑岳、緑岳から高原温泉に下りました。