北上川の東がわの山塊の標高は意外に高く、1917m(三角点は1914m)の早池峰が最高峰です。
早池峰は柳田国男の遠野物語に出てくるので、登山の対象と言うほかに、民俗学の対象としても知られています。
山は蛇紋岩や橄欖岩と言う超塩基性の岩が多く見られます。これらの岩はマンガンなどの金属成分を多く含んでいるために、一般的に見られる植物が育ちにくくなっています。このため、独特の植生を持っています。固有種ではハヤチネウスユキソウがあり、北海道で見られるアカエゾマツが、本州では早池峰にだけ自生しています。
蛇紋岩のある山で他に著名な山をあげると、やはりオゼソウという固有種を持つ尾瀬の至仏山があります。
登山口はいくつかありますが、表口に当たるのは岳集落から河原坊を経て山頂に達する道の様です。
最も利用されている、登山者の覆い道は、小田越から早池峰を往復する道でしょう。
魅力的な道としては、遠野町の北にある早池峰神社から薬師岳に登り、小田越を経て早池峰まで縦走するルートがあります。