地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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奥岳温泉 | 09時18分 | ||
安達太良山山頂 | 12時26分 | 188分 | 3時間8分 |
薬師岳 | 13時40分 | 74分 | 1時間14分 |
奥岳温泉 | 14時39分 | 59分 | 59分 |
一日の歩行時間 |
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5時間21分 |
日付:2009/06/23 |
前泊したものの、前日の夜の到着時刻が予定より遅れたことと、前日まで仕事に追われて精神的に疲れていたことが重なって朝寝坊をしてしまいました。寝起きに時計を見ると午前8時半を少し廻ったところです。
あわてて登山用のウェアに着替えて、奥岳温泉の登山口へと向かいました。
登山口の駐車場はスキー場と兼用で大きく、登山シーズン、観光シーズンの週末でも駐車スペースには困らないでしょう。登山口にスキー場のスタッフらしい人が立っていて、「リフトを利用になりますか?」と声をかけます。
地図で安達太良山を見ると、このリフトは薬師岳付近まで通じているので、リフトを使えば登山の装備でなくても山頂にたどり着ける様です。
観光客向けの設備でしょう。
スキー場の中に登山口があります。
安達太良山登山口と大きく書かれた標識が立っていて、階段も有るのでここから山に入るのかと思ったのですが、これは写真撮影用のものらしく、実際の登山道には通じていませんでした。
本当の登山口はスキー場の脇を通る林道を歩く地味なものです。
登山口に入山カードとポストが設けられていましたが、よほど登山者が多いのか、白紙の上が1枚も無いので書くことは諦めました。北海道の山を登る時には神経質なくらい登山カードに記入をしていましたが、内地の山は入山ポストが無い山が多いことと、今までの所、登った山はさしたる危険もないので、自然と入山カードを軽視するようになっています。
余り林道歩き(この山は馬車道と呼ばれています)は好きではないので、適当なところで現れた登山口と馬車道の分岐を見つけたところで登山道へと入りました。
雨が多い季節なので足下はぬかるんでいますが、いかにも登山という雰囲気を楽しめます。
登山道と馬車道は何度か合流しては分岐スルの繰り返しでした。足に自身のない人は傾斜の緩い馬車道を通るのも一興かと思いました。
勢至平あたりまで登ると樹木が低くなり視界が開けます。あいにくの曇天で遠方は見えませんでしたが、樹木に遮られないと言うことは気持ちの良いものです。花は期待していなかったのですが、勢至平では群生は見かけませんでしたが、あちこちに花を見ることが出来たのが嬉しかったです。残念なのは花の名前が皆目分からないことでした。北海道の山の花はほとんど実際に見て覚えたのですが、内地の花は見たことのない花が多く、名前が分からない花ばかりでした。
勢至平から稜線へ出てくろがね小屋からの登山道と合流する地点に達すると、驚くほどの強風が吹いていました。
勢至平の穏やかな風景とはずいぶんと違います。
ここでは風が強く、姿勢を低くして、両腕の雨具のバタ付きを手で押さえていないと、前へ進めませんでした。
戦前の飛行機の書籍を読むと良く「フラッターで事故を起こした」という言葉を目にしましたが、雨具のばたつきは正にフラッターそのもので、中腰でそろそろと歩いている時にはなんとか前へ進めるのですが、立ち上がるととたんに風下に体を持って行かれます。分岐から山頂間での強風にはまいりました。
前を三人グループの登山者が歩いていましたが、カッパやザックカバーがばたついていて、風であおられて今にも吹き飛ばされそうでした。
安達太良山の山頂は小さな岩の固まりで、鎖で頂きに登れるようになっていました。
最初に岩のしたの山頂の標識で写真を撮ったのですが、強風で三脚が何度も倒れ、1枚の写真を撮るのにずいぶんと時間を費やしてしまいました。
岩の上に立つと、景色が霧で見えないのが残念でしたが、山の頂に登ったという満足感に浸れました。
普段の登山では山頂で休憩を取ることが多いのですが、この日は下山後の奥会津の秋元湖をカヤックで漕ぐ予定でいたので、休憩なしで下山にかかりました。
強風が吹いていたのは山頂付近だけで、少し高度を下げると風はほとんど無くなりました。
下山のルートは薬師岳経由を選びました。薬師岳そのものは頂という風には見えず、ただ標識があるからここが薬師岳なのだろうと思う程度でした。
道々、後や回りの山を振り返ると、登りの時よりも空気が澄んできて見通しがきくようになりました。
薬師岳経由のルートは途中からスキー場に入ってしまうので、折悪しくリフトなどの工事を行っていたこともあり、風情が損なわれてしまったのは残念でした。
予定よりもやや遅れた下山となりましたが、何とか秋元湖にカヤックを浮かべられる時間を残しての下山時刻となりました。