地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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しらびそ峠 | 07時33分 | ||
尾高山 | 08時51分 | 78分 | 1時間18分 |
奥茶臼山 | 11時29分 | 158分 | 2時間38分 |
奥茶臼山(休憩) | 11時50分 | 21分 | 21分 |
尾高山 | 15時14分 | 204分 | 3時間24分 |
しらびそ峠 | 16時43分 | 89分 | 1時間29分 |
一日の歩行時間 |
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9時間10分 |
日付:2009/10/31 |
入山から尾高山まではきわめてあっさりとした行程で、登山と言うほどのこともありませんでした。
深い樹海の中を歩く道なので、右手に赤石山脈がわずかに見える程度です。
尾根道の上には、シラビソとトウヒの針葉樹林です。晴れていたと言うこともありますが、明るい雰囲気の林床を歩きます。
熊出没注意の看板が立っていました。
しらびそ峠の標高が約1900m、尾高山の標高が2212m、標高差は約300mとわずかなので、勾配の緩やかな道です。
尾高山の山頂はシラビソに覆われた小さなピークです。眺望はなく、山頂を示す標識が二つ立っているだけです。
尾高山には立ち止まらずに、先へ向かいます。
先に進むにつれて樹相の美しい山であることがわかってきました。
樹木のあいだから赤石山脈も見られるようになりました。
なかなか景観の優れた登山道です。
登山道から分岐して赤石山脈を見られるように展望所が設けられているのですが、そこでは樹木が成長してしまい、ほとんど何も見えません。見えないのだから思い切って自然に帰してしまうか、定期的に樹木を切るなどの手間をかけるか、どちらかにした方が良さそうです。
地図で見ると、奥茶臼山の山頂のすぐ南で2本の稜線が合流します。
この稜線の合流点への登り道が、踏み跡もはっきりとしない道でした。所々にまとまった枯れ木があって、青い空が見られます。
奥茶臼山の山頂は樹木に覆われていました。
先に向かう踏み跡があるのでたどってゆくと、樹木を伐採した箇所があり、踏み跡はそこまで続いていました。
樹木がないので何も視界を遮るものはありません。心ゆくまで赤石山脈の姿を堪能しました。
山頂から下り、2つの稜線が合流する箇所で道を間違えてしまいました。正確には、道でない方の尾根に迷い込んでいます。
間違えた尾根には踏み跡があったので入りました。
尾根の上をしばらく歩くと、登りとは異なる樹相を見かけたので道を間違えたことに気がつきました。
持っていたGPSで位置を確認してみると全く違った方向へ進んでいたことがわかりました。
慌てて引き返し、登山道を探したのですが、見つかりません。
道に迷ったら高いところへ登れの鉄則に従いましたが、道が見つかりませんでした。
尾根の上を南南西に下れば尾高山に出るので、コンパスを頼りに下ることにしました。歩いて見ると、尾根は一つではなく枝尾根が幾つも伸びているので、そちらに迷い込みそうになります。
切り株の上に登って、尾根の先を俯瞰しようとしたら、切り株が腐っていたので落ちたこともあります。
マーキングのピンクのテープを見つけたときは、ほっとしました。
尾高山からの下りのテンポは軽やかです。
気がつくと登山口に降りていました。
季節柄、日の入りは早く、もう夕日となっていました。
夕日に染まった赤石山脈は日中に見た赤石山脈とは色合いが違っていて、風情のあるものでした。
GPSとコンパスを持っていなければ、晴天の中での遭難となっていたところです。
遭難は天候や滑落だけではないことが分かりました。