地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
---|---|---|---|
長者原 | 06時58分 | ||
坊ヶツルテント場 | 09時04分 | 126分 | 2時間6分 |
大船山 | 11時48分 | 164分 | 2時間44分 |
平治岳 | 13時47分 | 119分 | 1時間59分 |
坊ヶツルテント場 | 15時36分 | 109分 | 1時間49分 |
長者原 | 17時37分 | 121分 | 2時間1分 |
一日の歩行時間 |
---|
10時間39分 |
日付:2009/11/15 |
午前7時というのに曇天の日はまだ薄暗く、夜が明けていない雰囲気です。
関東地方や北海道など標準時刻の明石よりも東にしか住んだことがないわたしには、どうしても午前7時過ぎても明るくならない冬の西日本がなじめません。
この日も一生懸命に無理をして遅く起床したのですが、午前7時前には出発準備が整い、我慢できなくなって7時前に歩き始めました。
九州と言っても山の上の登山道には薄氷が張っているので、冬の山の雰囲気を感じます。
長者原から入るとダラダラとした登りが雨ヶ池まで続き、雨ヶ池からはまたダラダラとした下りが坊ヶツルまで続きます。
ここの区間の距離は4.7kmなので、九重連山に登ろうとすると邪魔な存在です。勾配のはっきりとしたメリハリのついたピークを越えて坊ヶツルに出られるのなら、体力は消耗してもそれなりに楽しいのですが、ダラダラ坂の登り下りはハイキングの様な道なので歩いていても充実感が得られません。
坊ヶツルの縁にたどり着いて樹海が開けると、山に囲まれた大きな草原が広がっていて登山者を驚かせます。
このような風景はわたしは初めて見ました。
強いて言えば尾瀬に似ています。
坊ヶツルには九重山を巡る登山者のためのキャンプ場があります。
九重連山を巡ろうとすれば、1日で山域全てを歩き廻るのは不可能なのです。ここにテント泊をするか、すぐ南の法華院温泉に宿を取ることになります。
わたしがキャンプ場を通り抜けるときにまだ数張りのテントが張られていました。
大船山に登っている途中で、登山道と沢が交差する地点で、間違えて沢の方に進んでしまいました。この辺りの道は、登山道の土砂が雨水で流されて深くえぐれていて、岩が露出しています。涸れた沢と区別がつきません。沢を歩いていると気づいたのは、沢の源頭に突き当たったときで、大きな岩で沢は尽きていて、その先は灌木が茂って人が通れそうにもありませんでした。
九重連山の登山道なら、登って来た沢を下ればやがて登山道に行き当たるのですが、道に迷ったときには上へ登るという約束事を守って、灌木の茂みを乗り越えて、大船山へ向かいました。
大船山まではちょっとした距離がありましたが、途中のピークから見た久住山の山塊の姿が一番美しいです。
大船山の頂からの景観はちょっともの足りません。もし山岳眺望に興味があるのなら、大船山の頂だけではなく、途中のピークからも眺めるのがよいでしょう。
大船山の頂はユニークです。幾つかの噴火口があって、その火口の火口壁のなかの最高所が頂です。
左右を見下ろすと、池塘のある火口跡が見られます。
山頂の12時13分の気温は7℃でした。
大船山から鞍部に下り、平治岳へ登り返します。
大船山の下りは一直線のややきつい勾配の道です。雨水で深くえぐられた道の底は、左右の地面から人の背丈よりも低くなっていました。火山性の土なので水に流されやすいのかもしれません。
大船山の山頂は草とわずかの灌木の他は礫岩で覆われているので、360度の眺望が得られます。麓の坊ヶツルにも樹木はありません。ところが、山頂を下ると樹林の中に入ります。ユニークな植生を持っている山です。
大船山と平治岳の鞍部を坊ヶツルから北東に延びる登山道が通っています。鞍部が峠ですが、この道と交差します。
交差点には指導表が立っているのですが、平治岳への登山道の入り口は分かりにくいでした。
鞍部から山頂までの道は短く、気がついたら着いていたと言うほどです。
せっかく登った山頂ですが、九重連山の景観はほとんど見えません。手前のピークから大船山を初めとする山を正面から見る形になります。
11月の日の落ちるのは早いです。
16:00前に坊ヶツルを出たのですが、長者原に着いたときには薄暗くなっていました。