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中央アルプス南部(空木岳・南駒ヶ岳・越百山)

伊那谷と木曽谷の間を屏風の様に仕切っているのが中央アルプスです。北は権兵衛峠(標高1523m)を北端として南は越百山が南端です。南部には安平路山などがありますが登山道が開けていません。空木岳(標高2864m)から北にある木曽殿乗越を堺とした中央アルプス南部のエリアです。縦走路は越百山から阿南駒ヶ岳、空木岳まで伸びています。北に向かう縦走路は中央アルプス北部の木曽駒ヶ岳があります。空木岳は日本百名山の一座です。

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空木岳のアプローチは駒ヶ池にあります。駒ヶ池バス停(標高817m付近)を降りて入山します。車でアプローチするともう少し奥の駐車場まで行けますが、通行止めとなる事があるので駒ヶ池の駐車場を利用するのが良いでしょう。車道を少し歩くと空木岳の登山口があります。スキー場の駐車場を歩いたり、遊歩道と交差したりする道をしばらく歩きます。林道の終点の駐車場に登山口(標高1329m付近)があるのですが、車が一台も止まっていないことがあります。
駐車場を通り抜けると樹林帯となります。登山道の麓区間は鬱蒼としています。下草や低木の多い樹林帯で、晴天でも薄暗く感じる箇所が多くあります。途中、池山の山頂を経ます。特に目立ったピークではありません。営林作業者が寝泊まりする小屋(標高1760m)が建っています。池山小屋を過ぎると十字路があり水がこんこんと流れている水場があります。この十字路から先は池山を中心とした遊歩道となっていますが、ハイカーは歩いていません。
中腹は針葉樹にダケカンバが混じった混合林で、樹木は繁栄していますが、晴れて入れば森の下の登山道は明るい雰囲気で、「鬱蒼とした」と言う表現は当たりません。八月下旬にはトリカブトの紫の花や、キオンの黄色い花、トウヒレン薄紫の花がちらほらと見られますが、樹林帯なので、花の数は少なく、あまり花は楽しめません。
大した箇所ではありませんが、クサリ場やハシゴ場が点在しています。標高2210m付近では八月下旬、シモツケソウのピンク色の花が見られます。標高2397m付近から樹相が変わり、落葉広葉樹林から針葉樹林帯となります。
空木平の分岐(標高2523m付近)、右に進むと駒石を経由して駒峰ヒュッテ、空木岳山頂に達します。左に進むと空木平を経て山頂に達します。空木平へのルートを取ります。空木平(標高2510m付近)には無人の山小屋が建っています。空木平の分岐を左に折れると下り坂となり、15分ほどで空木平避難小屋にたどり着きます。分岐から小屋までは高山植物が多いところで、ざっと見ただけでもハクサンフウロウ、ミヤマホツツジ、オンタデ、ミヤマキンポウゲ、マルバダケブキ、ミヤマアキノキリンソウなどの花が見られます。週末には空木避難小屋は一杯となります。週末なら万一のためにテントを持参するのも一つの手でしょう。
空木平から空木岳山頂までは登りで1時間ほどです。この登り道はなかなか時間がかかります。空木平はカール風の地形をしていて、西に空木岳がそびえ、空木岳から派生した尾根がカール壁の様に空木平の南北に延びています。山頂は花崗岩がキノコの様に露出しています。山頂からの景観は良く、西に御岳の大きな姿、その北に乗鞍岳、笠ヶ岳、穂高岳と槍ヶ岳の連嶺。東には八ヶ岳と南アルプスが長い島のように雲海に浮かんで見えます。

南駒ヶ岳(標高2841m)は根張りのどっしりした貫禄のある山です。
空木岳から南駒ヶ岳までは、一度ぐっと下ってから登り返すのです道ですが、途中、これと言った目印になるピークやコルはありません。かろうじて東側の斜面の底に建っている摺鉢窪避難小屋の赤い屋根が印象に残る程度です。摺鉢窪と呼ばれる斜面の底の風景と、そこに建つ避難小屋の赤い屋根は、アルプスのチロルを思わせる景観です。白馬岳の大池の風景にも通じていて、日本でありながら伝統的な日本の景観の枠を離れています。
南駒ヶ岳からの眺望は、空木岳とあまり離れていないのでそれほどの変化はありません。ただ、北の視界が空木岳に遮られるので穂高連峰の姿が隠れて見えません。焼岳から西穂高岳にかけての稜線がかろうじて見える程度です。その代わり、空木岳からは見えなかった越百岳までの稜線が見られます。ハイマツの緑に覆われた岩稜はとても美しい姿をしています。

標高2614mの越百山(こすもやま)はハイマツに覆われた美しい山容の山です。
南駒ヶ岳から越百山までの稜線は、最初に仙崖嶺の難所を越えます。南駒ヶ岳を下ってコルに降りて行くと、前方に鋭い錐の先のような岩峰が見られます。「あの岩峰を越えて行くのか」と見ただけで歩く気力を失わせるような岩の峰ですが、登り始めるとすぐに道が西に巻きます。この岩峰は、鋸の歯のように岩の突出がいくつも連なっていて、南の端の岩の頂だけが登れます。ここまではクサリ場もあり、斜度40度を越える滑りやすい斜面もあってなかなかの難路です。
仙崖嶺を越えると、越百山までは尾根歩きで楽な道です。越百山までの道はハイマツが生えているだけの尾根の道なので、視界が遮られずに眺望はすこぶる良いです。越百山から西に伸びている尾根の鞍部に黄色い建物が見えます。越百小屋です。山小屋には珍しい屋根も壁も黄色に塗られた建物なので、遠くからでも目立ちます。

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池山小屋

駒ヶ根高原から空木岳に登る登山道の東の端にある営林作業用の小屋です。避難小屋として利用できます。

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空木岳避難小屋

空木岳山頂を東に30分ほど下った沢筋にある無人の避難小屋です。8名から10名ほどの収容人数がありますが、日本百名山として人気の高い空木岳の山頂下の避難小屋なので、利用者が多く、週末は入りきれない登山者が周囲にテント泊をするほどです。

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駒峰ヒュッテ

空木岳の山頂にある登山シーズンは有人となる山小屋。僅かな登りで山頂を往復できるので、ご来光を拝む登山者に人気があります。

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空木岳

日本百名山の一峰。中央アルプスの南側を代表する一座です。北に木曽駒、その背景には北アルプスが見られます。左手には御嶽山と乗鞍岳が独立峰の姿を取っています。

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越百山

中央アルプスの縦走路が通じている南端の頂です。これよりも南に南越百山がありますが登山道は半場以上ハイマツに隠されていてるので、行くのは一苦労以上です。山頂は南駒ヶ岳から延びる稜線の一突起に過ぎませんが、ハイマツに覆われた美しい姿をしています。

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運営者紹介

Yuichi Mizunuma H.N.う

Yuichi Mizunuma (H.N.zen)
当サイトの執筆・撮影とシステムの製作等全てを行っています。
2007-2013にかけて、北海道利尻礼文から九州屋久島まで日本の主要な登山道を歩いてきました。日本百名山は2013年9月に全山登頂を達成。

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2013年まで、春夏秋冬、北海道から九州沖縄まで、ツーリング・登山・サイクリング・パドリング(カヤック)をしています。年間のテント泊数は40泊から60泊程度、日帰りを含めると年間80日くらいはアウトドアにいました。

現在は八王子市に居住中、今後は八王子市から離れることはありません。

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