新潟県と長野県の県境にある頸城三山です。
妙高山は馬蹄形カルデラの噴火口の中に溶岩ドームが盛り上がっておりそこが最高地点で、2454mの標高です。日本百名山の一座です。火打山(標高2462m)はハイマツが人の背丈を超えるほど成長した珍しい山で、雷鳥が住んでいることでも知られています。この山も日本百名山の一座です。
焼山(標高2400m)はお椀を伏せた様な山容の活火山で長年入山規制がなられていました。今も盛んに噴煙を上げています。
雨飾山から妙高山までの縦走コースの紹介です。
雨飾山の山頂直下に開けた場所があり、ここから金山、焼山に通じる分岐があります。笹平と呼ばれています。
笹平から分岐を東に取ると下草や笹の刈り払いのされていない急勾配の道を下ります。ジグザグに切られていない直線的な道なのでかなり足に負担がかかります。斜面を下りきったところに大曲の分岐があり、鋸岳と書かれている道標が立っています。このあたりは沢が流れていて取水できます。水の豊富な沢なので秋でも涸れることはなさそうです。
下りきったところから茂倉尾根道に取りかかります。茂倉尾根は一年に一度くらいは下草や笹の刈り払いを行っている様でヤブコギはせずにすみます。茂倉尾根には三つのピークがあって、上り下りを繰り返しながら金山へと向かいます。最後のピークを越えると金山への長いが単調で楽な登り道となります。金山山頂までは樹林の中の道ですが、金山山頂は樹木に覆われているので眺望は得られません。わずかに東の方に焼山と火打山の山容が見えるだけです。
金山から焼山のコルに下って行く道はかなりの急坂で斜面を斜めに横切っている箇所が多いです。その上に道は細く歩きにくいです。以外に高山植物が多く生えていて、焼山の景観が大きくなり金山が小さく見えるあたりに富士見峠があります。峠は広場となっていて、残雪もあり水場にも困らず、ビバークすることが出来そうです。金山から焼山までの道は稜線歩きの道で、起伏に富んで変化が大きく歩いて飽きが来ません。遠く焼山の噴気音のゴーという音が聞こえてきます。
富士見峠から笹ヶ峰に下る道は綺麗に刈り払いされていてはっきりとしています。しかし泊岩分岐から北に延びる笹倉温泉への道は笹が茂りほうだいとなっていて、手入れはされていないようです。焼山の登山道は未整備で雨水の流れた跡なのか踏み跡なのかよく分からない箇所が多くあります。赤いペンキのマーキングが頼りの道です。
焼山の山頂は馬の背の様な狭い火山壁の上にあります。とても狭い空間で人一人がやっと座れるほどです。強風が吹くと火口へ落っこちそうな恐怖感があります。コルを挟んで火打山の綺麗な円錐形の山容が見られます。
焼山からの下り道は猛烈です。申し訳程度のジグザグが切られていますが、基本的には直線的にコルに下って行きます。斜度も20度を超えている感じです。土に岩混じりの路面なので滑りやすく、もし滑れば谷底に一直線と言った感じです。周囲を見渡すと、どの尾根も樹木に覆われていますが、登山道のある尾根は樹木が疎らにしか見られません。風が強いのか積雪量が多いのかは分かりませんが、樹木の育ちにくい環境の尾根のようです。コルに下りきると朽ちかけた道標が立っていて、そこには胴抜切戸と書かれています。
火打山の手前に影火打山があります。ここを越えて火打山へと登ります。ハイマツが人の背丈よりも高いと言うことと、山頂だけが禿げていることしか印象に残らない山ですが、妙高山と天狗の庭湿原を見ることが出来ます。
火打山から高谷池までの半分は木道、もしくは階段となっていて、観光登山の対象の山の様です。高谷池には高谷池ヒュッテが建っていて少し離れた所にテント場があります。高池ヒュッテの受付は気分の良い青年です。午後6時半を過ぎあたりが真っ暗となった時刻に到着すると大抵の山小屋では嫌な顔をされるのですが、この青年は嫌な顔を一つもせず応対をしてくれました。
高谷池ヒュッテから妙高山を経て燕温泉へ至るルートの紹介です。
高谷池ヒュッテを出発するとしばらく歩いて黒沢池ヒュッテに至ります。このヒュッテを過ぎると妙高山の外輪山への取り付き口となります。廻りは樹林帯です。外輪山を越えるまで平の様な休憩に適したところは無く、一途な登り道が続きます。
外輪山を越えると大きな岩が散乱している登り道でとても歩きにくいです。火口丘の妙高山の頂きに立ちます。頂は僅かなスペースが禿げているだけで、廻りは樹林に覆われています。最高地点は山頂から少し離れたところにあります。
山頂から天狗堂の分岐まではちょっとした岩場の区間があります。岩に階段を掘り刻んだり鎖をかけたりしています。たいした岩場ではありませんが、雨の日など滑りやすいときには重宝します。燕登山道を下って行き北地獄谷を通り抜けます。麻平道との分岐点を過ぎると道はコンクリートで舗装されています。地獄谷と言うと大げさかもしれませんが、沢は硫黄を含んでいるらしく沢底は白、もしくは淡い黄色をしています。谷底へ続く支流の沢も同様で白濁した水が流れています。こうした色合いや飲み水に適さないことから地獄谷の名が与えられたのでしょう。
コンクリートの小径をしばらく歩くと二車線の道路に出ます。この道路を下って行くと燕温泉で、バス停があります。
検 索
メニュー
山名や山小屋名の入力には、ユーザー登録が必要です。ユーザー登録はスパム対策のために実施しています。