開聞岳は日本百名山の一座です。標高は924mと低いですが海岸線から裾野を引いているので、その円錐形の山容は独特のものです。開聞岳は活動的な活火山で平安時代(874年、885年)に二度の噴火を起こしています。山頂には溶岩ドームがあります。頂は安山岩の岩がゴロゴロしていて、照葉樹がびっしりと生えています。歴史的には「ひらきき岳」と呼ばれていたものが開聞岳(ひらきき岳)から「かいもん岳」に呼び名が変遷したと考えられています。山麓には枚聞神社(ひらきき神社)があります。登山道は独特で北側に登山口があり、そこからネジを巻く様に円錐形の山を螺旋状に登って行きます。
開聞岳は若い火山で4400年前に噴火を開始して、2500年前に現在とほぼ同じ火山体が完成しました。平安時代の874年の噴火ではブルカノ式噴火によって火砕流、火山泥流が発生し山頂に直径1km近い鉢窪火口が形成され885年の噴火はストロンボリ式噴火によって火砕流が発生し、溶岩の噴出で鉢窪火口を埋める様に小型の成層火山が形成されたが、更にそれを覆う様に溶岩ドームが流失しました。2000年には山頂から弱い噴気が上がっています。
開聞岳の登山道は駐車場から少し離れた場所にあり、ちょっと分かりづらいです。駐車場に車を止め、入山届けを済ませてから公園を横切って入山します。公園の芝の上を歩いていると、右手に円錐形の開聞岳が見られます。入山口は、山火事防止の看板や段幕があって、なかなか賑やかです。麓は南国らしい豪雨のためか、深くえぐられています。火山特有の地層がむき出しになり、迫力があります。樹相は照葉樹で、日はあまり差し込まないようです。四合目、五合目と木製の標識が立てられています。五合目を過ぎると変哲のない道となり、木立のあいだから時折海が見えたり池田湖が見えたりします。六合目と七合目のあいだに日本アルプスで言うゴーロ、岩がごろごろしている道にかかります。南国の雨水が登山道の土を流してしまい、道の下の岩がむき出しになったようです。距離はごく短いものです。時々、周りの風景は見られるものの、山頂まで照葉樹がびっしりと覆っていました。山頂は噴火口があるはずですが、最後の噴火が西暦800年代と古いことと南国の樹木の茂りやすい気候から完全に木々に覆われていました。
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