後立山連峰の最北端の山が朝日で標高は2418mです。栂海新道(つがみしんどう)は地元の有志が設けた登山道で、朝日岳から日本海側の親不知海岸まで通じる道です。途中には白鳥小屋、栂海山荘の山小屋があります。
朝日岳に至るルートは複数あります。
ここでは北アルプス縦走路の途中に歩いたルートを紹介します。
白馬岳、雪倉岳を経て朝日岳へと登ります。雪倉岳と赤男山ののコルを過ぎると平坦な道となり、この平坦さは朝日小屋まで続きます。小さく上り下りを繰り返し湿原や池のある赤男山の中腹を巻いて北に向かいます。チングルマのワタスゲが多数見られたので、花の季節は一面のお花畑となるのでしょう。
栂海新道は延長が27km、海抜0mから標高2418mの朝日岳へ通じるルートです。下りを紹介します。
登山道はほぼ一直線で、小さなピークも大きなピークもジグザグ無しで上り下りをして行きます。朝日小屋を出発すると最初に朝日岳に登ります。山頂以外は樹木に覆われた登山道を登ります。山頂はハイマツに覆われています。背の低いハイマツなので視界が開けていて、天候に恵まれれば周囲を見渡せるでしょう。
山頂から吹き上げのコルに下ります。コルを過ぎると小さな池塘が点在する区間に至ります。湿原の数はとても多く、一つの湿原が終えたら、数十メートル下るとまた新しい湿原が現れるといった具合です。幾つも湿原を過ぎて行くと黒岩山の南の分岐に至ります。ここまで朝日小屋から約3時間10分くらいです。
黒岩山から犬ヶ岳の山頂までは殆ど高低差がありません。犬ヶ岳(標高1568m付近)の山頂は東西に長い稜線の一ピークです。山頂からは栂海山荘(標高1555m付近)の建物が見えます。栂海山荘は緑と赤に彩られた珍しい色彩の建物で、作りはしっかりしていて、山小屋ではなく山荘と謳っているのがよく分かります。
犬ヶ岳を過ぎると、1200mをわずかに越える小ピークをいくつも越える道になります。低いピークですが、登り下りの勾配は急で、驚くほどの体力を消耗させられます。特に厳しい登り下りの道が下駒ヶ岳の道です。中腹に岸壁があるのですが、ザイルが一本垂れ下がっているだけで、厳しい坂の道が一直線に山麓と山頂を結んでいます。白鳥山までまでこの様な道が続きます。白鳥山にはには白鳥山荘(標高1257m付近)があります。
白鳥山から坂田峠(標高653m付近)までは一途の降り道です。途中には勾配が緩やかになったり、多少の上り坂があったりして、体力の回復が期待できる、踊り場の様な箇所は全くありません。通る人も少ない様で僅かな幅の小径が親知不子不知の海岸近くまで続いています。
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