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立山(山小屋)

立山は主峰が富山県にある名峰です。日本百名山の一座です。標高3003mの主峰の雄山、最高地点の大汝山(標高3015m)、剣山が圧倒的に見える別山(標高2880m)、浄土山(標高2831m)があります。登山を道北に取ると剣岳、南に取ると獅子ヶ岳、ザラ峠、五色ヶ原へと至ります。立山の西に広がる弥陀ヶ原は活動的な活火山です。今も地獄谷は噴煙を上げていて時折入山規制がされています。

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立山へのアプローチは西からは立山道路を通り室堂へ至るルートです。東からは扇沢からトロリーバス、ロープウェー、ケーブルカーを乗り継いで室堂へ至るルートです。東西どちらも室堂が起点となりますが、徒歩で登る登山道も存在します。
東の長野県からアプローチするとトロリーバスが黒四ダムで乗り換えますが、乗り換えをせずに黒四ダムを横切ってダム湖湖畔を歩いてかんぱ谷橋などを渡るとやがて「くろよんロッジ」の白壁の大きな建物が現れます。この側に入山口があります。道標小さく目立ちません。黒四ダム湖から黒部平の分岐までは階段のあるかなりの急坂道です。標高1792m付近に黒部平の三叉路があります。黒部湖からここまでは比較的道が整備されています。三叉路を上ると涸沢の横断箇所があります。よほどの大雨の時にしか水は流れない涸れた沢です。黄色のペンキのマーキングが無いと道に迷いそうです。実際、タンボ平で数日前に道迷いをした登山者がいたそうです。タンボ平はカールの様な地形を示していますがカールと書かれた情報は得られませんでした。九月下旬にはイタドリが花を咲かせています。またミヤマアキノキリンソウの黄色い花が目立ちました。道は標高が上がるにつれて勾配がきつくなってきます。東一ノ越から稜線の上の道にでます。この先の傾斜はなだらかで、歩きやすい道が一ノ越まで続きます。一ノ越には山荘が建てられています。ここから立山の主峰の雄山に登ります。一ノ越から雄山までは50分ほどかかります。幅広く取られた稜線に大きな石がゴロゴロした登山道で、観光者が登るのには適していません。ただ経験者なら造作も無い登り道です。山頂に着くと事務所が建っていて雄山山頂へは500円かかると書かれています。特にピークにこだわる方以外は無視しても良いでしょう。雄山から大汝へと進みます。標高3000m付近を上り下りしながら大汝山にたどり着きます。大汝山は縦走路から少し東に外れたところにあります。大汝山を過ぎると次は別山です。眺望の豊かな山で眼前に剣岳の大きな山塊がわだかまっています。左手には大日岳の連嶺が連なっています。別山から見た剱岳があまりにも見事なので腰を上げるのをためらわせます。この先のルートは室堂からアルペンルートを使って扇沢へ出るのもよし、剣岳へ登るのもよし、選択肢は幾つもあります。

室堂を起点として立山へ登ります。通行可能なら地獄谷を通ることをお薦めします。
弥陀ヶ原は活動的な活火山であることが分かります。6万年ほど前に大規模な噴火を起こし、大量の火砕流堆積物が谷を埋めて弥陀ヶ原を形成しています。谷を挟んだ五色ヶ原も同様です。1万年から2400年前まで水蒸気噴火が四回起きています。1858年にはマグニチュード7.1の飛越地震によって大鳶山付近が山帯崩落をして土石流が発生しています。この土石流が常願寺川の一大氾濫の原因をなしています。
地獄谷は晴天の日に訪れると恐怖感が得られません。雨天、それも先が見えないほどの雨量の時に通るとおどろおどろしい雰囲気がタップリと味わえます。雨の中の登山は苦痛ですが、こうした箇所を通ると雨も悪くはないなと思います。時間と体力に余裕のある方はミクリガ池を訪れる事をお薦めします。澄んだ湖面の美しい火口湖です。周囲は630m、水深は15mです。
室堂平を通り抜けると、良く整備されている登山道と言うよりも歩道が現れます。この歩道が一ノ越まで続きます。一ノ越から先は岩場のきつい上り坂となります。岩がゴロゴロしていて、その岩全体が登山道となっています。そのため登山者がそれぞれ思い思いにルートを取って登って行きます。足元を登山靴で固めていない方にはかなり難しい登山路です。山頂には社が建っていて、主峰の雄山への入場料を徴収しています。雄山からの眺望は西に開けています。後立山連峰が一望できます。雄山から先は最高地点の大汝山から別山へ歩くのも一興でしょう。

南から立山へ至るには五色ヶ原からの縦走路を取ります。五色ヶ原までの道のりは省きます。
五色ヶ原から獅子ヶ岳に登ります。獅子ヶ岳からザラ峠までは一途の下り道です。ザラ峠は戦国時代末期に豊臣秀吉と徳川家康が小牧長久手の合戦の時、佐々成政が冬期、この峠を越えて家康の本拠地まで歩いたと言われる峠です。近代的な装備の無い戦国時代にザラ峠を越えるのは一大事業でしょう。
獅子ヶ岳や鳶ヶ岳の周辺はお花畑となっていて、七月下旬から八月上旬にかけては見事なチングルマの花が見られるでしょう。次いで竜王岳に向かいます。この山は浄土山と続きの様です。縦走路から浄土山の頂は少しそれているので往復をします。竜王岳を過ぎると一ノ越への下り道となります。一ノ越から主峰の雄山へ岩がゴロゴロしている道を登ります。二ノ越、三ノ越、四の越とあるそうですが、特に道標は立てられていません。岩を登り着けると雄山へとつきます。この先には立山の最高地点の大汝山や眺望すこぶる良い別山があるので、往復するよりは先に進んだ方がお薦めです。

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Yuichi Mizunuma H.N.う

Yuichi Mizunuma (H.N.zen)
当サイトの執筆・撮影とシステムの製作等全てを行っています。
2007-2013にかけて、北海道利尻礼文から九州屋久島まで日本の主要な登山道を歩いてきました。日本百名山は2013年9月に全山登頂を達成。

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2013年まで、春夏秋冬、北海道から九州沖縄まで、ツーリング・登山・サイクリング・パドリング(カヤック)をしています。年間のテント泊数は40泊から60泊程度、日帰りを含めると年間80日くらいはアウトドアにいました。

現在は八王子市に居住中、今後は八王子市から離れることはありません。

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