第2日目 幌尻山荘-幌尻岳-戸蔦別岳-北戸蔦別岳-幌尻山荘-額平川

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行程

地名到達時刻所要時間
幌尻山荘05時39分
幌尻岳08時02分143分2時間23分
戸蔦別岳09時38分96分1時間36分
北戸蔦別岳10時40分62分1時間2分
幌尻山荘13時02分142分2時間22分
林道の終点14時48分106分1時間46分
林道のゲート前駐車場15時28分40分40分
一日の歩行時間
9時間49分
日付:2010/09/15

山行記

幌尻岳

幌尻山荘のすぐ脇に登り口があります。この道は幌尻岳の圏谷の一つの圏谷壁に取り付くので、傾斜が急です。その代わり、圏谷壁の上に出てしまえば勾配は緩やかとなります。

この日はあいにくの曇り空で眺望はありません。それでも圏谷壁の上に出ると圏谷を見下ろすことが出来ます。この圏谷を見る前に黒岳や悪沢岳の圏谷を見たり、黒部五郎岳の圏谷底を歩いたりしていたのですが、最も圏谷らしい圏谷は日高にあるのではと思ってしまいます。

圏谷壁の上を歩いてゆくと通なりという感じで幌尻岳の山頂に出ます。
登り口こそきついものの、後は楽な道で拍子抜けします。
山頂に着いた時に雲が若干流れて青空が見え、眼下にもう一つの圏谷が現れました。
幌尻岳から北戸蔦別岳の間の東側の斜面はほとんどが圏谷です。

戸蔦別岳

幌尻岳の北に鋭い円錐形のピークを持つのが戸蔦別岳です。その東側には日高の圏谷で最も知られている七ツ池カールがあります。秋の季節で七ツの池の水は全て干上がっていました。
広大な圏谷底はなるほどヒグマの遊び場所だったという言い伝えを素直に受け取れる景観です。

北戸蔦別岳

戸蔦別岳と北戸蔦別岳の間には金属を多く含んでいる橄欖岩で出来た1881ピークが赤茶けた岩を露出させています。橄欖岩や蛇紋岩の山で知られているのは尾瀬の至仏山や北上の早池峰があります。いずれも珍しい植物が見られる山です。

北戸蔦別岳の山頂にはテントが一張り設けられていました。七ツ池カールですれ違った登山者のものでしょう。七ツ池カールにテントを張っていると早合点をしていたのですが、十勝平野側から入山をしてピパイロ岳方面から縦走をしてきた様です。

北戸蔦別岳の山頂で一時雲が晴れ、ピパイロ岳から伏見岳にかけての稜線と、その南に彫られたトッタベツ沢が見られました。地図を見ても日高の谷の深さはわかるのですが、こうして実見してみると、深いだけでなく、山々の傾斜が急で独特の山岳美を形成しています。

額平川上流部

1881ピークに戻って額平川上流部へ斜面を降ります。
道と言うよりも踏み跡と言うに近く、下の方は笹に道が覆われてしまって踏み跡すら見あたらなくなっていました。笹よりも高い位置の木立にテープのマーキングがあり、それを頼りに歩きます。

額平川の上流部は、中流の沢歩きの様に川の中にジャブジャブ入って歩く箇所はありませんでしたが、増水の時に道が流されてしまう様で、岸の踏み跡は断続的にしかありません。

額平川中流部

幌尻山荘に出て休憩を取ってから、昨日登って来た額平川を降ります。
このとき履いてきた沢歩きの靴は、カヤックを乗る時の簡易的な靴で歩くことを目的としていません。そんな靴で何時間も沢歩きをしていたので、靴がまいってしまい、林道の終点に出る前に靴底が左右ともはげてしまいました。ザイールで取れた靴底を縛ってだましだまし沢を降ります。

林道に出てからは自転車で降りますが、坂の勾配がきつく、ブレーキをかけてもなかなか減速しません。強くかけ過ぎると前転の恐れもあります。そんな状態で坂を下っていると、後1kmと言うところで前輪をリム打ちしてしまいパンクしました。

駐車場に着き荷物を車に積み込み、自転車をルーフキャリアに乗せて2日間の短い山旅を終えました。

地図

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