地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
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冷池小屋 | 05時52分 | ||
鹿島槍ヶ岳南峰 | 07時24分 | 92分 | 1時間32分 |
鹿島槍ヶ岳北方 | 08時15分 | 51分 | 51分 |
キレット小屋 | 09時39分 | 84分 | 1時間24分 |
五竜岳 | 13時25分 | 226分 | 3時間46分 |
五竜山荘 | 14時28分 | 63分 | 1時間3分 |
唐松山荘 | 16時52分 | 144分 | 2時間24分 |
一日の歩行時間 |
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11時間 |
日付:2011/09/18 |
昨夜の暴風雨が嘘の様に晴れました。
怪しいまでの朝焼けで一日が始まります。
昨夜、風雨が荒れくるっていた時は、とても八峰キレットを越えるのは無理で、鹿島槍ヶ岳に登ったら往復して下山しようかと思っていたのですが、一転、晴れの天気となりました。
晴れと言っても雲海の上で、下界は曇りか雨だったと思います。昨日は雨で景観が見られなかったのですが、この日の朝、四囲の山を見ることが出来ました。
大勢の人が鹿島槍ヶ岳を目指して歩いてゆきます。ほとんどが冷池小屋に泊まっていた人で、数名がテント場に泊まった人でしょう。
冷池小屋から最初の登りが布引山ですが、巻道があるので山頂に登る人は半分もいません。登山道を歩いている人の多さに比べると、布引山の山頂は静かです。
あまりきつくない稜線を歩いて来ますが、鹿島槍ヶ岳の最後の登りだけは山の意地の様に急坂となります。ただ、それほど長い距離ではありません。
ジグザグを切って登ってゆきます。
山頂から昨日歩いてきた種池小屋から爺ヶ岳、冷池小屋の稜線が見下ろせます。稜線の奥には槍ヶ岳。槍以外の山は折り重なる様に見えるので、山の名前が判別できませんでした。
印象の薄い山としては薬師岳もあります。立山の左奥に控えているのですが、ひどく地味に見えます。
立山も剣岳の影に隠れて精彩を欠いている様に見えます。
眼下には雲海が広がっています。南東の彼方に目を向けると八ヶ岳と南アルプスが見え、その間には富士山が浮かんでいます。北東には頸城三山が浮かんでいます。
鹿島槍ヶ岳の南峰と北峰を結ぶ釣り尾根は、南峰から見ていると岩場の難しそうな道に見えますが、難しいのは最初の数歩だけで、これだけが岩場をつたって歩きます。その先はほとんど足だけで歩けてしまいます。多少、手も使いますが危険は無いでしょう。
景観は南峰が上ですが、八峰キレットを見下ろす感覚は南峰では得られません。それと、北峰から見た南峰は良い姿です。
鹿島槍ヶ岳北峰から見下ろした八峰キレットは岩稜でどの様に道が設けられているのか想像も付きませんが、鞍部に山小屋があるくらい人通りの多いところなので、それほど難易度の高い道では無いだろうと思って進みます。
実際に歩いてみると、クサリ場が多く、岩が手がかり足がかりを得にくい形をしていて、楽に歩ける道ではありませんでした。
八峰キレットは、話に聞いていたとおり、ジャンプをすれば飛び越えられそうな程狭いキレットです。ハシゴとクサリのおかげで難なく通れましたが、無ければどう通過して良いか想像も付かない形状をしています。
八峰キレットとキレット小屋の間に岩を削って作った道があり、クサリが設けられているものの、落ちればただでは済まない地形なので、一番の難所かも知れません。人の通りの多いところなので、すれ違いに苦労します。どちらかが待てば難しくもないのですが、現代人の幾割かは待つことが苦手らしく、この日もグループが渡ってきているにのもかかわらず、突撃する様な勢いで突っ込んでいき、すれ違いに苦労をしている登山者が一人いました。
八峰キレットは戦前からあったそうですが、良くもこんな所に建てたと感心します。収容人員は100名です。ベンチがあって休憩にもってこいの位置にあるのですが、切れ落ちた谷間にあるので朝は日が差さずとても寒いのが難点です。
水は1L200円。
クサリ場やハシゴはキレット小屋から北にはほとんど無いのですが、本当の難所はキレット小屋から北の様です。岩場の登り下りが五竜岳まで続きます。
稜線上の登山道から少し離れて五竜岳の頂があります。
この日は午後から曇ってしまい、山頂からは剣岳しか見ることは出来ませんでした。
位置から考えると鹿島槍ヶ岳がもっともよく見えるのが五竜岳ではないかと思います。
五竜岳から五竜山荘までは、途中までは岩場の道、途中から山荘までは脚だけで気楽に歩ける道です。地図に1時間と書かれているので山荘から五竜岳を目指す人が午後1時をずいぶんすぎても沢山います。
霧で見通しが効かないので、すれ違う人は皆、先の様子や所要時間を聞いてきます。
30分くらいでしょう、と言うと皆嬉しそうな表情になるのですが、すぐに改まって、この雲では眺望は無いですよね、と聞きます。曇っていますが剣岳は見られましたというと、少し安心して登ってゆきます。
五竜山荘は水が1L100円と安く、テント場も山荘の直下10mの所にあるのでとても良い山荘なのですが、午後2時半にテントを張るのも早すぎるので、唐松山荘まで足を伸ばすことにしました。このおかげで翌日助かりました。
五竜山荘から唐松山荘まではなだらかな稜線歩きの道と思っていたのですが、さに非ず。岩場で手足を使わないと先に進めない道でした。ところどころにクサリ場もあります。
八峰キレットでクサリ場は終わりと油断をしていたので、体の動きが鈍いです。
大黒岳の周辺でホシガラスやライチョウを見かけたので、気持ちがずいぶんと楽になりました。