第2日目 大雪渓-白馬岳-小蓮華岳-白馬大池-栂池

このエントリーをはてなブックマークに追加

行程

地名到達時刻所要時間
白馬尻05時10分
村営頂上宿舎08時55分225分3時間45分
白馬岳09時43分48分48分
小蓮華岳11時06分83分1時間23分
白馬大池小屋12時40分94分1時間34分
乗鞍岳13時27分47分47分
栂池高原のロープウェー駅15時28分121分2時間1分
一日の歩行時間
10時間18分
日付:2012/08/07

山行記

大雪渓

早朝まで雨が降ったり止んだりしていて、テントを畳み始めたときもぱらぱらと小粒の雨が降ってきました。
テントを畳み終えてザックにしまい、山小屋の峰に歩いてゆくと、大勢の人が空を見上げて騒いでいます。カメラを構えている人がいます。その方向を見ると雪渓の上に虹が架かっていました。今年は雲取山でも雨に降られた夕方に虹を見ましたが、山の中で見る虹は、平地で見る虹よりも美しく見えます。

学生のグループと同時期に出発をしたのですが、大雪渓にかかる事になると、周りに人が見あたりません。雪渓を半分ほど登った頃に、ようやく後の方に人のかたまりが望見できました。

雪渓の表面は、柔らかい雪の層が雨で融けて流れてしまったらしく、硬い氷のような表面となっていました。
アイゼンを持たずに登り始めたのですが、徐々に勾配は厳しくなって行くので、雪渓の中頃から足だけで歩いて登ると、滑って滑落する危険性を感じるようになりました。手頃な石ころをピッケルの代わりに持って氷の表面に打ち付けて、身体を固定する一助にしました。
進退窮まるとはこうした状況を差すのかもしれません。危険と思ったときに下れば良さそうに思われるのですが、現実には下る方が体重を支えなければならないので、登りよりも危険となります。北海道で氷の上を歩く習慣を身につけていなければ滑っていたかもしれません。

白馬岳

雪渓にかかる事には止んでいた雨が、雪渓の中程でまた降り出しました。こんどは本降りです。
雪渓を登り終え岩場を登り切ると、避難小屋があるのですが、昨年、同じように土砂降りの中を下ったときには鍵がかかっていて利用できなかった小屋が、今年は鍵が開いていて利用できました。小屋に入ったときには、本当にほっとしました。
雪渓の上で慌てて身につけた雨具だったので、あちこちに不備が出来たので、小屋の中で、雨具の装着を見直します。たっぷりと休憩も取ることが出来ました。

大雪渓を登り終えると、あちこちに花が見られる様になります。お花畑と言うほどもなく、登山道の脇に花が点在しています。ただ、雨のためにハクサンフウロウの様な花びらの薄い花は、花弁が雨に打たれてしおれた様になっていました。

お花畑を過ぎて村営頂上宿舎にさしかかると、雨がいったん上がりました。青空も見えたので、てっきりこの後は晴れると勘違いをして雨具をとったのは失敗でした。

白馬岳の山頂は風は強いものの気温は14℃と、ここまで10℃から12℃だった気温がやや高くなりました。霧が深く視界はありません。
山頂にはわずかですが青空も見られます。

小蓮華山と白馬大池

白馬岳から三国境までは岩尾根の坂道で、登ればつらそうです。
大池小屋からの登山者とすれ違います。

三国境を過ぎたところで横殴りの雨が降り始め、脱いだ雨具をまた身につけます。
小蓮華岳まではだらだらした上り坂が続きます。山頂は崩落の危険があるとかで立ち入りが禁止されていました。

山頂のすぐしたで雷鳥の親子が花を食べているに出会いました。
雛鳥が三羽もいる大家族です。雷鳥の雛鳥の成長はとても早いようで、身体は親鳥の半分もないのに、羽毛は産毛から大人の羽に生え替わっていました。

だだっ広い平原のような尾根を過ぎるとチングルマの大群生が見え始め、霧の先に大池小屋がありました。大池小屋に着いたのは昼過ぎですが、すでに小屋の前のテント場にはこの人丸予定のテントがすう張り張られていたほか、登山道からはき出されてきた大学生のグループ10数名が次々とテントを張っていきました。

霧に包まれて大池の全貌は見られませんでしたが、時々霧が晴れて池の半分くらいは見通せます。残雪の残った山肌と池のコントラストはどこかにほん離れがした風景で、スイスの観光写真にでも載っていそうです。

とりとめのない乗鞍岳の広い山頂を過ぎると、天狗原まで一途な下り道です。
白馬岳というのは登山の初心者が大量に押しかける山と聞いて居たのですが、大雪渓の道もこの道も歩きやすい道とは言いかねる道です。
下るのもつらかったですが、登るとなるとなおつらいだろうと容易に想像できます。

雨は大池にかかると上がり、雲も乗鞍岳にかかると晴れました。
久しぶりの日差しは肌に刺すように痛みを感じます。

栂池のロープウェーは乗客が多いらしく、10分間隔で運行していました。
一便、満員で次便に乗ります。
ロープウェーの駅に着いたのは午後15時半頃ですが、ロープウェーと次のゴンドラに乗っている時間が以外とかかり、栂池のバス停に着いたのは午後4時20分を回っていました。50分もかかるとは予想外でしたが、午後4時40分の最終バスに間に合うことは出来ました。

地図

ページのトップへ