第3日目 鷲羽岳-水晶岳-野口五郎岳-烏帽子小屋

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行程

地名到達時刻所要時間
三俣山荘05時11分
鷲羽岳06時28分77分1時間17分
水晶小屋分岐07時55分87分1時間27分
水晶小屋(水晶岳往復・休憩含む)09時16分81分1時間21分
真砂岳分岐10時59分103分1時間43分
野口五郎岳11時47分48分48分
烏帽子小屋14時40分173分2時間53分
烏帽子岳15時48分68分1時間8分
烏帽子小屋16時27分39分39分
一日の歩行時間
11時間16分
日付:2012/09/17

山行記

鷲羽岳

三俣山荘の辺りでは風はそれほど吹いてはいませんでしたが、鷲羽乗越から鷲羽岳にかかると、強烈な東風が吹き上げてきました。
東に晴れ間が見えていたので薄着で歩き出していたのですが、風の寒さに耐えられません。稜線の影に隠れて慌てて防寒着を身につけます。
鷲羽岳の山頂周りはどんよりとした雲に覆われいますが、黒部五郎岳の方角は晴れていて、まだら模様の天候です。

前回はあえぎながら登った鷲羽岳の斜面ですが、この日はあまりの風の強さにあえぐ余裕もありません。気がついたら山頂に着いていました。
山頂は吹きさらしで立っているのもつらく感じるほど。鷲羽池など数枚の写真を撮ると、早々にワリモ岳に向かって歩き始めました。

ワリモ岳にかかるまでに山頂の稜線は雲に覆われてしまい、何も見えなくなりました。前回の晴天の元に歩いたのとは大きな違いです。寒さに震え、風に煽られながら進みます。
それでも水晶小屋の分岐から入り、水晶岳の山頂に着いたときには、幸い雲は晴れてくれました。

水晶岳

水晶小屋の分岐から水晶岳までは、標高差が100mもありません。
ちょっとした岩場があるものの危険と言うほどのことは無く、水平に近い道を歩いて山頂にいたります。

山頂の周りには雲が垂れ込めていましたが、南から西にかけて晴れていて、黒部五郎岳から北ノ俣岳の稜線がよく見えます。
氷河によってえぐられた圏谷を持つ特徴的な姿の黒部五郎岳に対して、北ノ俣岳は平たい平原の様な広大な山頂を持っています。薬師岳は山の上半分をさらしています。

水晶岳の稜線の先の赤牛岳までははっきりと見えますが、その先の山々は雲がかかっていて見られませんでした。

野口五郎岳

水晶岳から野口五郎岳までの稜線の道は、高低差はあまりないものの、ヤセ尾根の上の滑りやすい道でした。夏の登山シーズンには登山者で賑わう道と聞いていますが、シーズンを終えた9月中旬には通る人は少ないようです。水晶小屋から烏帽子小屋まで一人の登山者にも出会いませんでした。

この稜線の道を北に進んでいると、これはと言う見物がありません。
強いて言えば、昨年歩いた薬師岳から立山にかけての連嶺とスゴ乗越や五色ヶ原などですが、穂高や槍の様に見ているだけでもわくわくすると言うほどの姿でもありません。

先月、五色ヶ原からみた野口五郎岳とその周辺の山の姿に惹かれたのですが、同じ稜線状から見た野口五郎岳の姿はあまりぱっとしないものでした。

幸い、周囲の雲は晴れてくれて、遠景は利きませんが直下の谷や山襞は見られる様になりました。黒部川の支流の谷を見下ろしながら進みます。

昔、水晶岳を黒岳と呼んでいた頃には、赤岳と呼ばれるピークもあったと聞いて居たのですが、稜線から水晶岳を振り返って、現在の水晶小屋が立っているピークが赤岳だったことが分かりました。赤茶色の岩が崩落している山容は周囲の景観に溶け込まず異様な雰囲気を持っています。目立つという点では水晶岳よりも赤岳の方が上でしょう。

黒部五郎岳の連嶺の南の始まりと言える真砂岳に登りにかかる頃に、立山にかかっていた雲が晴れてくれました。
先週、4日間をかけて歩いた山で、昨年の充当と合わせて思い出の多い山です。黒部ダムからタンボ平を経て一ノ越までを歩いたルートが遠景ながら見えて、楽しませてくれました。

野口五郎岳は灰色の石で覆われた南北に長い山です。
外観は特徴的と思うのですが、名山と呼ばれることは無い山の様です。

烏帽子小屋までの道

野口五郎岳から三ツ岳までは稜線歩きの爽快な道です。
高低差はあまりなく、すたすたと歩けます。

三ツ岳の先から稜線を下って烏帽子小屋まで下り坂となります。かなり強烈な下り坂だったのですが、坂道に入ると同じ頃に深い霧に包まれてしまったので、坂道の印象が薄らいでしまいました。

小屋の手前に池があって、池の畔がテント場です。
テント場から小屋までどの程度の距離があるのか分からなかったので、テントを張ってから受付に向かいました。約5分ほど歩きます。

烏帽子岳

烏帽子小屋に着いたのは午後3時前だったので、翌日に登る予定だった烏帽子岳まで往復することにしました。
小屋から烏帽子岳まで40分ほどの距離です。
山頂の直下に10mほどの一枚岩があって、クサリ場となっています。

難しいと言うほどの岩場では無いのですが、一枚岩だけに手がかり足がかりが乏しく、岩登りに慣れていない人にとっては、登りはともかく下りで手こずるかもしれません。
わたしより先に登っていたカップルも下りで難儀をしたらしく、容易に降りてこられませんでした。

山頂は数メートルの大きな石が積み重なっていましたが、霧に包まれていたので景観は楽しめませんでした。

地図

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