第3日目 仙ノ倉山-平標山-三国峠-猿ヶ京温泉

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行程

地名到達時刻所要時間
越路避難小屋05時46分
仙ノ倉山08時05分139分2時間19分
平標山08時51分46分46分
平標山の家09時22分31分31分
大源太山10時18分56分56分
三国山11時39分81分1時間21分
三国峠12時02分23分23分
大般若塚13時06分64分1時間4分
猿ヶ京温泉見晴下バス停15時43分157分2時間37分
一日の歩行時間
9時間57分
日付:2013/07/15

山行記

仙ノ倉山

明け方、午前4時頃に同宿の二人が出発をして行きました。
外の様子に聞き耳を立てていると、雨音がします。昨日に続いて早朝は雨が降っていました。この日は、三国峠まで下れば良いので、昨日以上に日程に余裕があるので雨が上がるのを待ってから出発をしました。

越路避難小屋から毛渡乗越までの下り坂は急坂ですが、それ以上にやっかいなのが草が伸び放題で道を隠してしまっていることです。
明け方までの雨で道は泥濘んでいて、大又で足を進めると滑って転倒をします。
幼児の様にちょこまかと足を小まめに進めます。
毛渡乗越には南に下る分岐があるはずですが、深いガスと道が草で覆われていることで分岐には気がつきませんでした。

仙ノ倉山までは下草の刈り払われていない道を歩きます。
ところによっては道が草に隠されてしまっている箇所もあります。

エビス大黒避難小屋は一人、せいぜい二人が泊まると一杯になる様な小さな小屋でしたが、建物そのものは安定していて、寝心地は良さそうです。銀マットが一枚敷かれていました。ここに泊まった登山者が、これから泊まるであろう登山者のために置いていったのでしょう。

仙ノ倉山は谷川連峰の中の最高峰で、唯一の2000mを超えるピークですが、平でなだらかな頂を持っていました。アルペン的なトマの耳、オキノ耳に比べると雰囲気ががらりと変わっています。
森林限界の上の頂なので眺望は欲しいままのはずなのですが、視界100m以下では遠景はなにも見えません。山頂下に裂いていたアズマシャクナゲの白い花が慰めです。

平標山

仙ノ倉山を越えると道に変化があります。
これまでの踏み跡の様な登山道から、木道が敷かれた遊歩道の様な道に変わります。仙ノ倉山から平標山まで勾配のある区間の殆どは階段が設けられ、多少でも泥濘んでいそうな箇所は木道となっていました。登山と言うよりはハイキングと言えそうです。

早朝には15℃だった気温が10度にまで下がり、風は強くなって推定で20m/sを越えてきました。
仙ノ倉山屋」平標山の斜面を登るとき、吹きさらしの斜面を歩くのですが、突風が吹くとあおられて倒れそうになるので、歩くのを中断して立ち止まったりしてやり過ごしました。
体感温度は氷点下10℃以下だったでしょう。

平標山も仙ノ倉山と同様に樹林の無い頂で360度の視界が得られる頂でしたが、深いガスでなにも見られませんでした。
山頂は素通りして平標山の家に下り始めると、悩まされ続けた風は稜線に遮られ、無風に近い状態となったのが救いでした。

三国山と三国峠

平標山の家には水場とトイレがあります。
山頂からここまでは信じられないことに、全区間木製の階段が設けられていました。ずいぶんと予算のかかった道だと感心します。ただ、遊歩道とはいえ、これほどの長い距離の階段を歩くのにはそれなりの脚力が必要でしょう。

平標山の家から三国山の山頂下分岐までは一高一下をします。
小さなピークが多くあって、体力を使わされます。

三国山はハイキングの好対照の様で、多くのハイカーが昼食を採っていました。

三国山から三国峠まではほぼ全区間が階段ですが、標高差約330mの階段というのも実際に下ってみると下りがいのあるものです。三国峠から三国山までの登山道の周りにはベンチが多数も受けられていて、ハイカーの格好の休憩場所となっていたのですが、三国峠は神社の社と鳥居があるだけで、ベンチは無く意外に簡素でした。

三国街道と猿ヶ京

三国峠から旧三国街道に入ります。
歩き出すと道幅の広い遊歩道でしたが、歩き始めは草が道を覆っていて廃道ではないかと思えるほどでした。
三国街道は大般若塚まで続きますが、以外に登りが多くありました。

大般若塚から猿ヶ京温泉への道を取ります。
分岐から急坂道を登りきると、遊歩道的な道となっていました。
元々が車道か、トロッコの軌道だったのかもしれません。三国街道よりも歩きやすい道ですが、ヤマヒルが多くいるのには参りました。

ヤマヒルは、話には聞いていましたが、喰われたのは今回が初めてです。
下草の伸びている道を歩くと、潜んでいるヤマヒルが足に取り付いてきます。いったんは靴の中に入る様で、靴の内側に位置する足首周りに計9カ所も喰われてしまいました。
この道を歩いたときは、ショートパンツだったのが失敗でした。ヤマヒルのいる山の道を歩くときは、肌を出さないのは当然ですが、ヤマヒルが這い上ってきても肌に吸い付けない様にスパッツを身につけるのも必要でしょう。
ヤマヒルを指先で肌から引き離すと口先の針でも残るのか、出血が止まりません。絆創膏では1分ほどで血がしたたり落ちるほどなので役に立たず、大きなガーゼやそれも足りなくなるとティッシュペーパーを絆創膏で固定して止血にしました。午後4時前に足に吸い付いていたヤマヒルを全て取ったのですが、午後10時過ぎに帰宅したときでも、まだ出血をしている傷口があるほどでした。

猿ヶ京温泉がわの入山口は草に覆われていて道と草地の判別が着かないほどです。こちら側からの入山は事実上不可能でしょう。
上ノ山から猿ヶ京温泉まではきつい坂道でした。
猿ヶ京温泉スキー場跡地から車道に出て、やがて温泉街に達します。
一番近いバス停は“まんてん星の湯”の直下にある「見晴下バス停」でした。この路線バスは上毛高原駅、後閑駅、沼田駅に停車します。上越線を利用するなら後閑駅で降りるのが一番です。沼田駅まで乗ってしまうと、乗車料金が余分にかかる上に、電車を一便乗り過ごす可能性があります。

地図

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