第3日目 犬倉山-大地獄-岩手山-御神坂コース

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行程

地名到達時刻所要時間
三ッ石山荘04時39分
姥倉山分岐(犬倉山経由)07時16分157分2時間37分
姥倉山分岐(姥倉山往復)07時35分19分19分
大地獄分岐(黒倉山経由)08時40分65分1時間5分
不動平10時40分120分2時間
不動平(休憩)11時04分24分24分
薬師岳(岩手山山頂)11時43分39分39分
不動平(外輪山一周)12時15分32分32分
不動平(休憩)12時32分17分17分
御神坂駐車場14時54分142分2時間22分
一日の歩行時間
10時間15分
日付:2013/08/18

山行記

大松倉山から不動平まで

昨日歩いた八幡平から三ッ石山までの裏岩手連峰縦走路の山々に比べると、三ッ石山から岩手山に掛けての山は、山容がやや鋭角的になっている。どちらの山も火山活動で作られた山と思うのだが、形成の質が違うのだろう。

日の出前の出発となったが、空は曇っていて朝日は見えない。
大松倉山を越え、犬倉山にかかる。この山には巻道が用意されているが、国土地理院の1/25000の地図には巻道は書かれていなかった。比較的あたらしく作られた道らしい。巻道分岐から山頂までの標高差は50mほどだがなかなかの急坂道だった。山頂には一周できる道があった。

姥倉山は縦走路からは往復をする。
山頂付近に噴気口があるが、樹木と草で覆われていてちょっと気がつかない。噴気ガスに巻かれる事故が過去にあったらしく、かなり詳細に書かれた噴気口の地図が設置してあった。
ちょっと驚いたのは、ここでトレラン走者とすれ違ったことだ。彼らはどんなところにでも走りにやってくる。

黒倉山を下ると大地獄の赤茶けたむき出しの山肌のエリアに入る。
あちこちに薄黄色をした硫黄が流れ出しているのが見える。噴気は見られなかった。

大地獄から不動平までは岩手山の斜面の登り道となり、急だ。
この登山道で、前の日、不動平の八合目避難小屋(有人有料の小屋)に泊まったらしい登山者と次々とすれ違う。夏休みと言うことで、多くの登山者が入山をしている様だった。

不動平の直下からここまでのオオシラビソの樹林からハイマツ帯に変わると、強い風が吹き付けてきた。かなり濃い霧が山頂付近を覆っているらしく、衣類が湿る。風速は20m/sくらいのようだ。
不動平の避難小屋を目指して歩いて行くと、途中のベンチで、この悪天候の中で休憩を取っている人が多くいるのが見られた。

不動平避難小屋

不動平避難小屋は石室で作られている無料無人の避難小屋だ。トイレは室内に設置されていて、多少臭う。
床は板張りで清潔感がある。
窓が小さく、採光は悪い。石室なので携帯電話の電波は入らない。
すぐ近くにある八合目避難小屋が有人有料なので、利用価値は高いだろう。
何より、この悪天候の中で、雨風をしのげるのが嬉しい。

岩手山山頂

不動平から山頂の薬師岳まで30分ほどかかるはずだが、風が猛烈なのではかどらない。風は南西から吹いてくる。
外輪山までの急坂道を登り終えると、薬師岳までなだらかな登りに変わる。足元を見てみると、イワブクロやコマクサが花を咲かせていた。今年はコマクサは八ヶ岳で見ていたがイワブクロはここ数年見ていなかったので懐かしい。相変わらず暑苦しい花を咲かせているのが愛らしい。

山頂を経て外輪山(お鉢)を一周することにした。
風は徐々に風速を増している様だ。時々突風が吹き付け、このときの風速は30m/sを越えている様だ。突風が吹き付けたときは歩みを止めて、体を風上に傾け風をやり過ごすのだが、風圧に体が押されて、足がズリッズリッと滑って交代して行くのが分かる。
これまでも立っていられないほどの暴風の中を幾度か歩いて来たが、風圧で体ごと押されるほどの風は初めてだ。

御神坂登山道

不動平避難小屋に戻って体力の回復を図り、下山する。
鬼ヶ城分岐を越えると、駐車場まで急坂が続く。

分岐から400mくらい下るまでは火山礫の脆い斜面に設けられた道で、足元が滑るので注意が必要だ。
やがて樹林帯に入ると、地面は土に変わり、少しだけ歩きやすくなる。樹林帯の上の方がブナが主体でミズナラが混じる。オオシラビソは見られない。裏岩手連峰縦走路と植生が異なることが興味深い。

御神坂駐車場まで残り1kmを切ったところで地図には無いダート林道を歩かされる。この林道は登山道を横切る様に設けられていて、地図上の登山道よりも400mほど余分に歩かされた。

御神坂駐車場には立派な建物の休憩小屋が有り、ゆったりとくつろげる。
バス停は急傾斜のすぐ横にある。30分ほど休んでバスに乗ることが出来た。

地図

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