地名 | 到達時刻 | 所要時間 | |
---|---|---|---|
オンネトー | 08時05分 | ||
阿寒富士 | 10時42分 | 157分 | 2時間37分 |
阿寒富士(休憩) | 11時00分 | 18分 | 18分 |
雌阿寒岳 | 12時09分 | 69分 | 1時間9分 |
オンネトー | 15時03分 | 174分 | 2時間54分 |
一日の歩行時間 |
---|
6時間58分 |
日付:2006/09/22 |
早朝、5時過ぎには北海道の夜は明けます。9月の秋分の日を境に、昼はどんどん短くなり、夜が長くなって行きます。
この日は雌阿寒岳を往復するだけなのであまり時間を必要としません。5時では出発時間が早すぎるので、オンネトーの湖畔の遊歩道を一周してから雌阿寒岳に登りました。
早朝は晴れています。
オンネトーは五色に色が変化する沼として有名です。
湖畔から雌阿寒岳と阿寒富士を見ることができ、その風景の美しいことから、北海道を紹介するときには必ずここから写した写真が掲載されます。日中は多くの観光客が押しかけますが、朝は人の気配がありません。
オンネトーの一周を終えるころ、対岸に見えていて雌阿寒岳と阿寒富士のあいだから朝日が昇ってきました。
頭上のエゾマツの枝の上で、エゾリスが松ぼっくりを食べていました。
この辺りの標高は約650mですが、トリカブトの花など、高山植物が見られます。
雌阿寒岳のオンネトー側の登山口は、オンネトー野営場の駐車場に面しています。
大きな駐車場が二か所あり、外側の駐車場には公衆トイレがあります。
入山してからしばらくはエゾマツやトドマツの薄暗い針葉樹林を登ります。勾配の緩やかな道です。
道ははっきりしていて、枝尾根などもないので、道迷いの心配は無いでしょう。
標高1000mほどで森林限界を抜け、視界が開けます。
焦げ茶色の火山礫に覆われた斜面に緑のハイマツがよく映えています。
鞍部の分岐から阿寒富士に登ります。
樹木はもちろん、草も殆ど見られない山です。
火山礫で覆われた急斜面を、ジグザグを切って登りますが、三歩登ると一歩足下が崩れて下るというような道です。
阿寒富士の山頂からは、雌阿寒岳の噴火口の外輪をのぞき込めます。火口の底も見えます。
火口壁の荒々しい姿や、火口から吹き上がる白い噴煙が見られます。噴煙が三か所から吹き出しているのが分かります。
ここから見られる雌阿寒岳の姿は圧倒的で、活火山の火口を隣の山から見られると言う山は、日本でも珍しいと思います。
青空だったものが、高曇りとなり遠景が見られなくなったのが残念です。
鞍部に下り、雌阿寒岳に登ります。
雌阿寒岳の道も火山礫の斜面にジグザグに設けられていますが、阿寒富士の登山路に比べると、ずいぶん上りやすい道です。歩く人が多く踏み固められているからでしょう。
火口壁の一端に登る頃、ゴーという音がします。
噴気の吹き出す音です。
音は左手から聞こえてきます。
火口壁の上に登ると、左下にほぼ円形の青沼が見られるようになります。小さな爆発を起こした噴火口の跡のようです。
色は深い緑色をしてました。
さらに火口壁を最高地点に向かって登って行くと、右手遠方に阿寒湖と雄阿寒岳、眼下に火山性の大地が見えてきます。この辺りで、阿寒湖からの登山道と合流します。草木一本も見られない火山性の大地の登山道というのも面白そうです。
雌阿寒岳の山頂にはコンクリートで固めた石版がありました。
装飾は他には見あたりません。
足下から吹き上げる噴気の中に、赤沼が見られます。
元来た道を下ります。
メアカンフスマの白い花は、コケモモの白い実を見つけたり、ホシガラスが飛び交っているのを見て楽しみます。
樹林帯に入ると登るのが楽でしたが、下りはそれ以上に楽な道です。
気がつくとオンネトーに着いていました。