赤石岳から南下をして百間洞山の家を経て兎岳を越えてたどり着くのが聖岳です。日本の最南端の3000mを越えた山で、日本百名山の一座です。
兎岳(標高2818m)に登る前に百間洞から中盛丸山の稜線に登るのが大変な坂道です。稜線の上からは中盛丸山や小兎岳の姿が見られます。兎岳は円錐形の山で、登山道はジグザグを切った登り道です。この山の斜面はハイマツで覆われていて花はあまり見かけません。兎岳の山頂にはタカネビランジの群生がいくつか見られます。頂から避難小屋が見えます。2009年に改築されたとかで、室内はとても綺麗でした。人気の高い避難小屋で、満杯であぶれた登山者が、近くにテントを張っていることも多いそうです。
兎岳から聖岳までの所要時間は約2時間です。兎岳と聖岳の間の岩稜のコルを越えると一気に聖岳山頂へ登ります。聖岳山頂(標高3013m)からの一番の景観は正面に座る赤石岳でしょう。谷を挟んで対峙しています。遠く富士山も頂を見せてくれます。早朝に頂きに着くと、影聖が見られます。山頂から赤石岳の方角に奥聖岳があります。往復で50分から1時間かかります。
聖岳から聖平までの下り道は急坂で、砂礫で足の踏ん張りのかけにくい路面です。ジグザグを切った聖岳から小聖までがとくに厳しいです。聖平(標高2311m)に下ると縦走路の先にある上河内岳の山容が見られます。緑に包まれた山容です。上河内岳(標高2803m)からは聖平を挟んで聖岳の大きな姿が見られます。上河内岳の前峰に当たる南岳の登りがなかなか手強い道です。上河内岳は縦走路から少し離れたところにピークがあるので往復をします。往復する時間は20分ほどです。
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