第3日目 燕岳-餓鬼岳-白沢登山口

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行程

地名到達時刻所要時間
燕山荘05時36分
燕岳06時02分26分26分
東沢乗越07時35分93分1時間33分
餓鬼岳小屋11時25分230分3時間50分
餓鬼岳小屋(休憩、餓鬼岳往復)12時02分37分37分
最終水場14時36分154分2時間34分
白沢登山口16時13分97分1時間37分
一日の歩行時間
10時間37分
日付:2012/09/02

山行記

燕岳

後で知ったのですが、燕岳に多くの登山者が登る魅力は、中房温泉から4時間前後で登れる手軽さからだそうです。往復8時間前後で登れる山なので日帰りで登りそうに思うのですが、あえて三条で一泊するのが魅力となっているようです。
早朝の燕岳の山頂は、燕山荘から往復する登山者で大変に混雑をしていました。

燕岳の頂は岩がいくつか載っているだけの小さなものなので、1グループの登山者が登っていると、他の人が近づいたり、まして写真を撮ったりすることは出来ません。
このときも10人ほどのグループが山頂に既に居て、一人ずつ写真を撮っていたので、いつ取り終えるのか想像も付きません。
早々に先に進むことにしました。

餓鬼岳

燕岳のすぐ北に、北燕岳という小さなピークがあります。山頂は登山道から100mほど離れていますが、頂まで往復できる様にペンキのマークが岩に書かれています。

燕岳から40分ほど稜線を歩くと、道が右に折れます。ここからは稜線歩きを終え、東沢乗越までの下りとなります。
なかなか強烈な下り坂の道です。つま先が痛くなってきた頃に、漸く東沢乗越の三叉路が現れます。

東沢岳の登りも急峻ですが、歩く時間は燕岳からの下り道よりは短い様です。東沢岳の標高が2497mと低いからでしょう。
その代わり、東岳を過ぎると、餓鬼岳まで岩場が連続します。後半はハシゴやクサリが設けられているのでそれらに頼って歩けますが、前半にはハシゴもクサリも何もないので、登山者が自分で手がかり足がかりを探して、三点保持の姿勢で登り下りをしなければなりません。
難しい箇所はありませんが、長々と続く岩稜の道を歩き続けるのには、体力と気力と技術が必要となります。

雨天と言うこともあって、多少疲れを感じる頃に、餓鬼岳小屋のテント場が現れます。狭いテント場で、5張りもテントを張ったらいっぱいになる様です。テント場の5分ほど先に赤い屋根の(燕山荘と比べて)粗末な作りの餓鬼岳小屋があります。
ここで話をした登山者に聞いたところ、昼食も食べられれば缶ビールの購入も出来るそうです。

この少し前から、また雨が強く降り出していました。
餓鬼岳を往復しますが、何も見えません。
地元の大町に住むという青年と30分ほど話をしてから、下山にかかりました。

白沢登山道

餓鬼岳から白沢登山口までの道は、下るだけなので高をくくっていたのですが、これがすごい急坂の道で驚かされました。
わたしは下るだけなのでまだましですが、白沢登山口から餓鬼岳まで、日帰りで往復する登山者もいるので、その体力と気力に脱帽します。

餓鬼岳から下ると、すぐに樹林帯となり、大凪山の標識が立っている箇所までは、所々にジグザグが着られているものの、驚くほどの急な坂ではありません。どこに出もある様な道です。

すごい道は大凪山から下の道です。
前方に、木立をすかして大町の街並みが見えだしてほっとする辺りから、ガレ場の下り道が始まります。道は、20、30度を超える斜面にジグザグに着けられたり、ところによってはジグザグを切らずに直線的に設けられたりしています。

やがて沢に出たので、沢筋の道ならそれほどの勾配は無いだろうと安心していると、この沢が滝の多い沢で、滝の高さだけ急勾配の道も続きます。
最終水場を過ぎても急勾配は続き、魚止めの滝を過ぎて漸く多少なだらかとなります。
絶壁の上の木道、桟道も多くあり、緊張感を持続して歩いていないと、思わぬ事故に遭いそうです。

沢の高巻き道の登山道なのですが、水量の多い沢のために、道が所々で土崩していて無くなっています。そうした箇所は、沢歩きとなります。水流の中を歩く様なことはありませんが、数カ所徒渉をします。
多少でも増水したら通るのは困難な道です。左右岸壁に囲まれた箱状の区間もあって、特にこの日の様に数日にわたって雨の降り続いた後の日に通るのは、不気味さを感じます。

魚止めの滝を過ぎると勾配が緩やかとなり、紅葉の滝を過ぎると、平坦の道となります。
ひょっこりと未舗装の林道の行止に出ると、そこが白沢登山口でした。
軽自動車が一台止まっています。

林道を下って行く頃に日が差してきました。
初日以来、雨に濡れたままのテントをザックから引っ張り出して、広げて肩にかけて乾かしながら歩きます。
20分ほど歩くと、舗装の林道に出ました。この出合に書かれている案内板によると、白沢登山口の駐車場がここで、ここから先に自動車で入るのは遠慮してもらいたいと言うことです。

ここから大糸線安曇沓掛駅まで関西から来たという方の車で送って貰いました。

地図

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