第1日目 市ノ瀬-白山禅定道-御前ヶ峰-岩間道-小桜平避難小屋

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行程

地名到達時刻所要時間
市ノ瀬04時52分
別当坂出合08時29分217分3時間37分
黒ボコ岩出合11時09分160分2時間40分
室堂11時33分24分24分
室堂(休憩)12時02分29分29分
御前ヶ峰12時43分41分41分
大汝ヶ峰13時46分63分1時間3分
七倉山の四辻14時38分52分52分
楽々新道分岐16時32分114分1時間54分
小桜平避難小屋16時47分15分15分
一日の歩行時間
11時間55分
日付:2013/08/27

山行記

白山禅定道

白山禅定道は別名を越前禅定道とも言うそうで、小原峠を越えてきた越前の参拝者が市ノ瀬からこの道を通って白山に登ったらしい。民俗学者の折口信夫によれば、山道の古道には尾根道と谷道の二通りあって、白山禅定道は尾根道にあたるだろう。

前日、前々日と12時間以上を歩いて白山を2日がかりで縦走してきたが、今回の山旅は“市ノ瀬-白山-楽々新道-一里野”と距離が短く、この日も予定では12時間歩けば良いので、出発も午前5時前と遅くすることが出来た。

白山禅定道にかかるまで数十分間車道を歩くのだが、日の出前というのにひっきりなしに別当出合に向かう乗用車が脇を通って行く。歩行者に注意を払っている気配が感じられないので、入山前にはね飛ばされやしないかとびくびくした。

白山禅定道はブナ林の尾根道だ。眺望はほとんどない。急な尾根道を上るだけの退屈な道だ。特に事情が無ければ、別当出合まで車で移動をして、観光新道なり砂防新道を歩いた方が賢明だろう。

観光新道

以前、白山に日帰りで登った時は、往路に砂防新道を使い、復路に観光新道を使ったが、そのときの記憶では別当坂出合辺りでは視界があって眺望が得られたと記憶していたが、これは半分正しく半分は記憶違いだった。
ほぼ別当坂出合から尾根道は森林限界を越えるが、視界が開けるのは別当谷やその向こうのチブリ尾根の方角だけで、肝心の白山のある北がわの視界は尾根の突起が邪魔をして見られない。

別当坂出合から登山道の名称が変わって、観光新道となる。道も、ここから室堂までは、白山禅定道区間に比べて良く整備されている。人通りもぐっと増える。

別当坂出合を越えて観光新道に入ったのが8時半丁度。さすがにこの時間になると、登山者の数が多い。前日、室堂に宿泊した登山者が多く降りてきてすれ違う。朝食を採ってから6時に出発をすると、この時間となるのだろう。

別当坂出合の上の岩稜を一つ二つ登ると、ようやく御前ヶ峰の山容や左側に谷を挟んだ白山釈迦ヶ岳の尾根が見られる様になった。この尾根はなかなか立派な姿をしているので、登高意欲を誘われる。白山登山の次の機会があれば中宮道と釈迦新道をつないで歩いて見たくなった。

景色の良いのは尾根道なので分かっていたが、これほど魅力的な道だとは思わなかった。
歩きやすいので砂防新道を往復する登山者が大半の様だが、登りはともかく下りは楽なので、是非、室堂からの下山には観光新道を取ってもらいたい。

岩間道

室堂で水を補給し休憩を取ってから御前ヶ峰の登りにかかる。何度歩いても石畳の登山道というのは好きにはなれない。
御前ヶ峰の頂きと大汝ヶ峰の頂は立ち止まらずにそのまま歩き通して、七倉山の四辻に出る。

七倉山の山頂は、地図では巻く様に書かれているがその通りだった。山頂は鍋の蓋の様なひろやかなもので、三角点などは無い様だ。眺望の良さそうな小ピークを見つけて休憩を取る。
休んでいる間に、晴れていた空に雲がかかってきた。大汝ヶ峰が雲に隠れ、近い位置の四塚山の雲に飲まれた。

七倉山から岩間道に入るが、清浄ヶ原と呼ばれる平に出るまではかなりの急坂道となっていた。下草や笹藪の刈り払いはされているのだが、勾配が急なので歩きにくい。ミヤマトリカブトやヤマハハコなどの秋の花が咲き始めていた。

清浄ヶ原はハイマツに覆われていて気持ちの良い道だった。
ここを過ぎれば又急坂道で、地図では見返り坂と書かれているが、現地にはそうした地名の表示は無かった。

下り坂が長いので、歩くのがそろそろ退屈になってきた頃にようやく楽々新道の分岐が現れた。少し下ると雲の間から気持ちの良さそうな湿原が見えた。位置から言うとこの湿原の中に避難小屋があるはずだがと、目をこらすと赤い屋根が見えた。

小屋は2010年の改築で、室内に入るとまだ木の香りがしていた。
トイレも新しく、気分が良い。
先着にご夫婦1組が居た。

地図

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