四季折々「夏」
洛陽の滝と渓谷ホテル
洛陽の滝の瀬肩や瀬尻には北へ渡る渡り鳥たちが、つかの間、翼を休めて行きます。
錦仙峡遊歩道にはお地蔵様が並んでいます。
冬にはすっぽりと白い頭巾を被っていたのが、春にはようようほっとした表情になるのですが、
夏になると今度は丈高い草に覆われます。
本来であればきれいに周りの草を刈るものなのかもしれませんが、
歩く人も多くない錦仙峡はそう頻繁に草刈りがあるわけでもなく、
たいてい深い緑にすっぽりとくるまれた姿で立っています。
シャクの白い雪のような小花や、あるいは色とりどりの極彩色のルピナスなどに囲まれて
お地蔵様もきっと悪くは思っていないだろうとも、見受けられます。
洛陽の滝には弘法大師がいつもそびえるように立って水しぶきを浴びながらじっと流れを見つめています。
その厳しい後ろ姿に掛かる水しぶきも涼やかな季節、短い夏です。
更新日:2006-06-27
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