第5日目 剣沢-地獄谷-室堂

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行程

地名到達時刻所要時間
剣沢06時49分
剣御前小屋07時35分46分46分
称名川分岐08時21分46分46分
室堂09時20分59分59分
一日の歩行時間
2時間31分
日付:2011/09/30

山行記

雨の剣沢の圏谷

夜からの風雨は朝になっても収まりそうにありません。
幸い、夜に点検をしたおかげでテントが倒壊することは防げたのですが、朝、テントから顔を出して見ると、となりのテント2張りがフライが風で捲れ上がっていて、テントの中でカッパを着て過ごしている人が座っていました。

昨日は晴天で、剣沢から見上げていた剣岳も見えません。圏谷壁も見えません。
剣岳登頂はあきらめて、室堂を目指しました。食料はまだ2日分残っていて、予備日も1日あったのですが、この暴風雨でテントの中で1日を過ごす気にはなれませんでした。昨日、明日は雨という天気予報の情報は得ていたのですが、雨だけなら何とか剣岳には登れるだろうとたかをくくっていました。まさかこれほど激しい風が吹くとは思っていませんでしたが、昨日のうちに下山をしておけば良かったという後悔の気持ちも少しだけ湧きました。

剣沢の圏谷壁

圏谷底を歩いていると方角を見失いがちなので、圏谷壁に付けられた道を差がして登る事にしました。この道はあまり歩かれていない様で、取り付く辺りは石がゴロゴロして歩きにくかったのですが、壁の中程を通るので道を見失う心配はありません。
視界は10mくらいでしょう。

壁を登り切って右に進むと剣御前小屋があります。
張り紙がしてあり、屋内で休憩が取れると書かれていましたが、ここで休んでしまうと室堂まで降りる気力が無くなりそうなので休みなしで壁を越えて降ることにしました。

雷鳥平

圏谷壁を越えると、風が一段渡強まります。真正面から吹き付けてくる風で、雨具のフードが飛ばされます。正面を見て歩けないので、首を右に左に曲げて歩きます。

途中、初心者とわかる10数名の集団が2名に引率されて登って来ました。
室堂から剣御前小屋の道を登ってくるので剣岳が目当てと思いますが、少し無理な気がします。

雷鳥平の分岐が霧が深い時はくせ者です。
道なりに進むと大日岳の登山道に入ってしまいます。案内板はあるのですが、状況によっては読み取れないでしょう。ハンディGPSで方角と進路を確認しながら歩いたので迷うことなく進めました。

地獄谷

雷鳥平のキャンプ場には停滞しているのか数張りのテントがあります。
驚いたのは、今朝トロバスで入山したのか、テントを張っているグループが一組あったことです。この天候で入山、テント泊かとうなってしまいました。剣沢に比べると雷鳥沢は雨風が穏やかになっていました。

あちこちから下山してきた人が地獄谷の道で合流をして、人の列を作ります。今日が下山の日という人もいれば、先の予定を断念して降ってきた人もいるでしょう。

地獄谷は、雨天、それも暴風に見ると凄愴な雰囲気がまして面白いです。以前に青森県下北半島の恐山も暴風雨が吹き荒れる中で見学をして恐ろしさを感じたのですが、数年後に晴天の恐山を訪れた時は健康的な景観で面白味が全くありませんでした。
賽の河原とか地獄谷などは暴風雨で景色がかすみ人が飛ばされそうな天候の方がお薦めです。

トロバスのバスターミナルに着くと、観光客がごった返していて驚きました。
登山者も多くいて、その何割かは今朝着いてこれから歩き出そうという人です。
これほど荒れていても、こんなに人がいるとは、立山恐るべしです。

トローリーバスは、臨時便も出るほど室堂か乗車する人が多くいました。
朝、剣沢にいて、夕方には八王子の自宅にいるのは何とも奇妙な感じがしました。

地図

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