第3日目 百間洞-赤石岳-悪沢岳-荒川小屋

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行程

地名到達時刻所要時間
百間洞05時52分
赤石岳08時23分151分2時間31分
小赤石岳09時07分44分44分
荒川小屋10時20分73分1時間13分
荒川前岳分岐11時45分85分1時間25分
悪沢岳12時58分73分1時間13分
荒川前岳分岐14時16分78分1時間18分
荒川小屋15時14分58分58分
一日の歩行時間
9時間22分
日付:2010/08/18

山行記

赤石岳

赤石山脈とはうまく名付けたもので、南アルプスの最高峰は北岳ですが、存在感では赤石岳が群を抜いています。
百間洞から登ってゆくとすぐに開けていて、百間平となります。百間平から赤石岳が望め、山腹に斜めに彫られた登山道が印象的です。

赤石岳の山頂にくぼみがあり、火山の噴火口と勘違いしてしまいそうです。
山頂に避難小屋の建物があるのが瑕瑾ですが、それを除けばおおらかな頂で、四囲遮るものがない眺望を楽しめます。

山頂の標識に打ち付けられている携帯電話各社の通話の状況がかなり笑えて、「NTT通話できます。AUところどころ通話できます。ソフトバンク全々ダメ」と書かれています。ソフトバンクが通話できませんという穏やかな表現でなく、ダメの一言で書かれているのが、登山者の怒りを表しているようです。
実際にはAUもこの山域ではほとんど通話は出来なくて、ドコモのみが大抵の山頂で通話が可能のようです。(このときはAUのGZ'oneを利用していましたが全く通話できませんでした。このためドコモにキャリアを変更しました)

大聖寺平

悪沢岳、公式には荒川東岳、もしくは単に東岳と言うようです。悪沢岳のなまえの由来は石がゴロゴロしていて悪い沢の源頭にある山から付けられたと言うことです。赤石岳が赤い石がゴロゴロしている沢の源頭にあることと思い合わせると、本当の様です。

赤石岳から悪沢岳は小赤石岳が邪魔をしていて山頂から中腹にかけてしか見えません。小赤石岳まで歩いて、初めて悪沢岳の大きな山塊を見ることが出来ます。

赤石岳と悪沢岳の間の鞍部が大聖寺平で、信州側の大鹿村から小渋川を詰めて登ってくる登山道があります。小渋川の道は赤石岳に初めて登ったウエストンが使った道としてよく知られていますが、現代でも明治時代のウエストンの頃と道は大差がないようです。

悪沢岳

赤石岳を下ってゆくと、眼下に広がる大聖寺平の先に大きく荒川岳と悪沢岳の景観が広がります。近づいてゆくので山容はどんどん大きくなって行きます。

荒川岳の斜面にへばりつく様に荒川小屋があります。この辺りは樹林帯になっています。
この日はここにテントなどの野営道具を置いて、悪沢岳は往復して登りました。

荒川岳の東面には圏谷があり、西面には大崩落があります。歩いている時は圏谷に気がつかなかったのですが、穂高岳や槍ヶ岳や幌尻岳の写真と一緒に整理をしていたら、荒川岳の東面も圏谷壁であることに気がつきました。

荒川中岳から鞍部に降ってから悪沢岳に登ります。
大聖寺平から荒川岳、悪沢岳にかけては高山植物の花の多いところらしく、イワギキョウの紫、ヨツバシオガマの赤紫、ウサギギクの黄色などが目立ちました。
ライチョウも多いようです。この日だけで4回、見かけました。そのうちの1つは子連れのライチョウです。

悪沢岳の山頂に着いた時には雲が湧いてきていて視界は全くありませんでした。
岩だらけの山頂に、荒川東岳3141mと彫られて木製の標識が建っています。

地図

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